「旅費をおさめる」の漢字表記はどれが正しいの?
旅費をおさめるという言葉があります。
ところで旅費をおさめるの「おさめる」の漢字表記はどれが正しいのかわからないという人はいませんか?
「おさめる」の候補として考えられるのは「収める」と「納める」「治める」「修める」と4つの候補が出てきてしまいます。
これだけ同じ読みがあると、どのシチュエーションではどの漢字が正しいのか、混乱してしまうのでしょう。
旅費をおさめるの候補は「収める」か「納める」に絞り込まれる
「おさめる」には同じ読みの4種類の漢字があります。
その中でも2つにまず候補が絞り込まれるでしょう。
まず「治める」については「国を治める」や「痛みが治まる」といった時に用いられる言葉です。
意味合いとしては「鎮める」とか「落ち着いた状態になる」というニュアンスです。
旅費をおさめるとは少し見合いが異なりますので、候補から外れます。
「修める」についても「学業を修める」とか「武道を修める」といった時に使われる言葉です。
ニュアンス的には「身に着ける」「習得する」「マスターする」といった感じです。
これも旅費をおさめるとは意味合いが変わってくるので、使う感じではないということになるでしょう。
スポンサーリンク旅費をおさめるは「納める」が正しい
旅費をおさめるの「おさめる」の候補は「収める」もしくは「納める」に絞り込まれました。
この両者の意味は少し似通ったところがあります。
両方とも「きちんと中に入れる」という意味合いがあるからです。
「収納」という言葉があるように、両方とももともとの意味合いは似ています。
しかし両者には若干意味に違いの見られるのもまた事実です。
「収める」にはいくつか異なる意味合いがあります。
「カメラに収める」に代表されるように「記録に残す」という意味がまずあります。
次に「手中に収める」といったように「自分のものにする」とか「良い結果を得る」といったニュアンスもあるわけです。
さらには「丸く収まる」に代表されるように「落ち着いた状態にする」といった意味合いもあって、この辺は「治める」と同じようなニュアンスといえます。
一方「納める」には「渡すべき金や物を渡す」という意味合いがあります。
「税金を納める」という言葉が代表的です。
そのほかには「入るべきところに落ち着く」という意味合いもあります。
「社長のイスに納まる」とか「お墓にお骨を納める」といった時に使われる漢字です。
さらに「仕事納め」に代表されるように「終わりにする」という意味合いも含まれます。
旅費をおさめるの場合、「収める」と「納める」どちらが正しいかですが、「納める」が正しいです。
「収める」の場合、「モノを一定の範囲の中にきちんと入れる」というニュアンスです。
旅費をおさめるとは少しニュアンス的に異なります。
一方「納める」については、「金品を渡すべき相手に渡す」という意味合いがあります。
これはまさに旅費をおさめると一致します。旅費をおさめるとは、旅行にかかる費用を幹事などに渡すときに用いる言葉です。
金品を渡すべき相手に渡すという意味ですから、旅費をおさめるの「おさめる」は「納める」が正しいとなるわけです。
例えば「月謝を納める」という風に漢字表記します。
月謝もお金の支払いを意味していますから、旅費をおさめるとほぼ同じ意味合いがあります。
このように「旅費をおさめる」の漢字表記で迷ってしまったのであれば、ほかの近いシチュエーションでどんな漢字を使うのか考えてみるといいでしょう。
「月謝を納める」「税金を納める」といった時と旅費をおさめるは近いので、「納める」が正しいということがわかります。
このように漢字に迷ったら、別の切り口から攻めてみるといいでしょう。
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