申請者と申込者の違いとは?2つの言葉の持つ元々の意味の違いと使い分けの例
日本語には「申請」と「申し込み」という似た意味を持つ言葉があります。
これらの言葉を含んだ「申請者」と「申込者」という言葉もありますが、そもそもこれらにはどのような違いがあるのでしょうか。
まったく同じ意味であれば、わざわざ違う言葉を使う必要はないはずです。
そこで、「申請者」と「申込者」の意味やニュアンスの違い、ならびに、いずれかを使う方が適切なケースなどを詳しく見ていきましょう。
申請の意味と申請者の例
「申請」と「申し込み」は確かに似た意味を持つ日本語の言葉ですが、微妙な違いがあります。
「申請」は、特定の権利や許可を求めるために、公的な組織や機関(政府機関や学校組織など)に対して行う正式な手続きを指すことが多いです。
たとえば、ビザの申請、補助金の申請、大学への入学申請などがこれに該当します。
さらに掘り下げると、「申請」は、組織や機関が設けた特定のルールや要件に従い、資格を認めてもらう、または、特定の行為を許可してもらうための正式な手続きを指すことが多いです。
その結果、承認されると法的な権利や義務が発生します。
たとえば、特許申請やビザ申請などが良い例でしょう。
したがって、「申請者」とは、そのような正式な手続きを進める人を指します。
申し込みの意味と申込者の例
「申し込み」は申請よりも一般的で、公的なものだけでなく、私的なものにも使用される言葉です。
また、「申し込み」と言う場合、「申請」よりもややカジュアルな印象を与えるため、公式な手続きを伴わないケースでも使うことができます。
それが大きな違いです。
公的でも私的でもどちらのケースでも利用可能で、必ずしも法的な権利や義務を伴うわけではありません。
たとえば、商品の注文やワークショップへの参加などにも「申し込み」という言葉が使われます。
したがって、「申込者」は、そのような一般的な手続きを進める人を指す言葉と理解しましょう。
申請者と申込者の使い分け
これらの違いを踏まえて、以下に具体的な使い分けの例を示しましょう。
特許庁に新しい技術の特許を申請する人は「特許申請者」であり、「特許申込者」とは言いません。
特許申請は法的な権利を取得するための公式な手続きであるため、「申請」が適切です。
一方、オンラインのワークショップに参加するために手続きをする人は「ワークショップ申込者」です。
「ワークショップ申請者」とはあまり言いません。
民間のワークショップへの参加は、公的な許可や資格を必要とするものではないため、「申し込み」の方が適切でしょう。
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