「こうき」?「ごき」?「後記」の正しい読み方と類語との違い
雑誌などの終わりのページに「編集後記」という欄を見かけることがあります。
この「後記」とはどう読むのでしょうか。
「ごき」や「こうき」が思いつきますが、読み方は一つしかないのでしっかり覚えておきましょう。
「後記」の読み方
「後記」は「こうき」と読みます。
「ごき」ではありません。
たまに「編集後記」のことを「へんしゅうごき」と読む人がいますが、間違いです。
「へんしゅうこうき」が正解です。
なお、「後記」にはいくつか意味があります。
一つは「編集後記」のように、雑誌や書籍などの終わりの方のページに書く文章のことです。
もう一つは、いくつかの文章があるなかで、後の方で書くことを意味します。
たとえば、先の段落で概略を述べ、「詳しくは後記します」として、後の方の段落で詳細を記すようなケースです。
上記2つの意味のほかにも、「後世に残る記録」という意味で「後記」という言葉が使われることがあります。
現代ではあまり使用されない用例です。
スポンサーリンク「後記」と「後述」の違い
「後記」とは「こうき」であり、「ごき」でないことがわかりましたが、これと似たような言葉はまだあります。
「後述」や「あとがき」などです。
「後述」ですが、文字どおり「後で述べること」を意味します。
「述べる」とあるように、これだけでは口に出して言うのか、文章に書くのかがはっきりしません。
つまり、口語としても文章語としても使ってかまわない言葉です。
先に見た「後記」の2番目の意味と同じなので、文章中に「詳細は後述します」などと用いることができます。
また、フランクな話し言葉ではあまり使いませんが、「後述」は演説やスピーチなど固い話には現代でもよく用いられています。
「後記」と「あとがき」の違い
「あとがき」とは、これも文字どおり「後の方に書くこと」という意味です。
「後記」の最初の意味と大きな違いはありません。
しかし、たとえば雑誌の巻末に「編集後記」とあるのと「あとがき」とあるのでは、読者にはかなり違った印象を与えるでしょう。
「編集後記」の場合、「編集」とあるように、それを書くのは編集者になります。
「あとがき」の場合、その文章の筆者が編集者であるとは限りません。
雑誌に掲載のいくつかあるコラムのうち一人の著者があとがきを書くこともあるでしょう。
このように、「ごき」ではなく「こうき」と読む「後記」には、「後述」や「あとがき」など似たような言葉があります。
「後記」にはいくつか意味があって、「後述」も「あとがき」もそのいくつかある意味の一部と重複していることがわかりました。
使い分けに注意しましょう。
スポンサーリンク