「最優秀賞をとる」の「とる」は漢字で何と書くのが正しい?

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「最優秀賞をとる」という場合の「とる」には、どのような漢字を当てるのが適切なのでしょうか。

 

「とる」のが最優秀賞ならば、「取る」や「獲る」のどちらかと思いたいところですが、「とる」という言葉には一筋縄ではいかない要素が詰まっているのです。

「とる」の使い分け

「とる」という言葉には、「取る」と「獲る」だけでなく、多くの漢字が当てられます。

 

「撮る」、「摂る」、「採る」、「捕る」を始め、まだまだ多数の漢字を当てて「とる」と読ませることは多くの方がご存じのとおりです。

 

公共のメディアでは、これらの漢字を意味に合わせて適切に使い分けるべきとされています。

 

しかし、それは放送などの公共性を重んじたメディアであるためであり、一般的な文章において、意味に合わせてすべて異なる漢字を当てるのは適切とは言えません。

 

ビジネス文書においても同様です。

辞書においての「とる」の意味

辞書によると、「とる」の最も一般的な漢字は「取る」です。

 

また、「取る」には「獲る」の意味を含んでいます。

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一方、「捕える」場合は「捕る」を当てますし、採集や採用などでは「採る」です。

 

「執り行う」は「執る」、「盗む」は「盗る」、摂取することは「摂る」という漢字を当てます。

 

これら以外にも、「撮る」、「穫る」、「采る」などまだまだたくさんの「とる」が挙げられるでしょう。

 

ただ、上記のように意味に合わせてさまざまな漢字が当てられる「とる」ですが、その意味をすべてきれいに区別できるかと言われると、そうとも限らないのが現実です。

 

たとえば、自然界のものを食料にするために「とる」場合は、どの漢字を当てるのが適切でしょうか。

 

動物なら「獲物」という言葉があるように「獲る」、植物なら「収穫」だから「穫る」といきたいところですが、動物なら捕獲するから「捕る」、植物なら採集するから「採る」でもよさそうです。

最優秀賞を「とる」の漢字は?

このように、「とる」は、全員が等しく漢字を使い分けることが困難な言葉です。

 

最優秀賞の場合、「取る」と「獲る」がありますが、どちらが正しいというものではなく、どちらも正しいと言えます。

 

しかし、個人の価値観によって「取る」より「獲る」の方がしっくりくるという人もいますし、その逆もしかりです。

 

使い分けに迷ってどうしても決められないという時は、「とる」と平仮名にする手もあります。

 

漢字にしたい場合は、「取る」を使って「獲る」の意味も代表させるのが無難ではないでしょうか。

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