映画製作における監督と製作者と製作総指揮の役割の違い
映画製作にかかわる主要な職種として、「映画監督」、「製作者(プロデューサー)」、「製作総指揮(エクゼクティブ・プロデューサー)」があります。
これらはそれぞれ異なる役割を果たし、映画製作のさまざまな側面を担当するポジションです。
個々の役割の違いや権限を見ていきましょう。
監督
監督は映画のクリエイティブな面を管理する存在です。
物語をどのように描き出すか、俳優がどのように演じるか、シーンがどのように撮影されるか等を決定します。
カメラアングルや照明等、撮影の方法を決定するのも監督です。
製作者
製作者は、映画製作の全体的な管理を担当するポジションです。
これには、映画のアイデアを見つけ出す、脚本を管理する、資金調達を行う、撮影スケジュールを管理する、また、配給会社を見つけるなどといったことが含まれます。
資金調達から配給に至るまで、映画製作の全プロセスに関与するのが製作者だと考えてよいでしょう。
製作総指揮
製作総指揮とは、通常、プロジェクトの資金提供者や主要な決定者を意味します。
映画のクリエイティブな面よりもビジネス面に重点を置いているのが監督との大きな違いです。
その役割には、映画の資金調達、製作スケジュールの管理、映画のマーケティング戦略の設定等が含まれます。
権限を持つのは?
監督、製作者、製作総指揮の三者は、それぞれ映画製作において異なる役割を果たしています。
それぞれがそれぞれの観点から映画を作っているわけです。
したがって、「映画を作るのは誰か?」と問うならば、この三者全員がそうだと言えるでしょう。
また、映画製作の権限にも違いがあります。
最終的な権限が誰にあるかは映画ごとに違いますが、一般的には以下のような傾向があります。
監督は、映画のクリエイティブな部分を決定するための最終的な権限を持つことが多いです。
これは、キャストの演技指導、セットや衣装の選択、撮影のアングル、編集などを含みます。
製作者は、映画製作の全体的な管理と方向性を決定します。
映画のストーリーやテーマの選択、キャスティングの決定、予算の配分、撮影スケジュールの管理などです。
製作総指揮は、ビジネスと財務面での最終的な権限を持つことが多いです。
予算の承認、資金調達、マーケティングと配給の戦略などが主な責務となります。
ただし、上記は一般的な傾向です。
これらの役割は映画の規模、予算、また、映画製作に関与する個々の人物や組織の力関係によって違いが生じるのは珍しいことではありません。
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