美容院などの回数券、未使用分は払い戻しは可能?
美容院の中には、カラーなどを回数券でサービス提供しているところも見られます。
回数券を購入して、すべて消化しきれずに施術を終えてしまった場合、残り分の払い戻しは可能なのでしょうか?
美容院の回数券の払い戻しはできない
美容院などで販売している回数券ですが、未消化分の後日払い戻し請求は、原則できないことになっています。
回数券のような前払いのチケットは、「資金決済法」と呼ばれる法律に基づいて販売されています。
この法律によると、美容院が利用規約で「払い戻し可能」と明記されていない限り、払い戻しは原則不可です。
多数の回数券をまとめて事前購入する際には、料金の取り扱いがどうなっているかをお店のホームページなどで確認しましょう。
ただし、一部払い戻しの認められるケースもあります。
有効期限が6か月以下の短期間の商品であること、また小規模事業者で資金決済法による届け出の必要のない業者の場合です。
このような条件を満たしている場合は、有効期間内であれば、請求すると払い戻しに対応してもらえます。
スポンサーリンククーリングオフによる払い戻しは?
一般消費者の間でも、クーリングオフという言葉は広く浸透しているようです。
一定期間内であれば、一方的に契約を破棄できるというものです。
契約破棄する際に、違約金などのペナルティも発生しません。
美容院で回数券を購入してすぐであれば、このクーリングオフを活用できるのではないかと思う人もいるでしょう。
しかし、そもそも美容院の回数券ではクーリングオフ制度が適用されません。
よって、購入してすぐでもクーリングオフによる払い戻しが認められないので注意しましょう。
クーリングオフ制度は、特定商取引に関する法律の対象の商行為に適用されます。
訪問販売などで消費者に考える余裕を持たせずに契約した場合、一定期間頭を冷やして、本当にその商品やサービスを購入する必要があるか考え直してもらうためのものです。
美容院の場合、自分から出向いて契約を交わす形になるので、クーリングオフ制度の対象外です。
回数券サービスの契約書や約款に問題がある場合には、契約そのものが無効になる可能性があります。
例えば、中途解約する際に社会常識に照らして不当に高額である、消費者側の利益を一方的に害する条件が盛り込まれている場合です。
もし変な契約を交わしてしまったのであれば、一度弁護士などの専門家に相談してみるといいでしょう。
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