電車の回数券で期限が設けられているのはなぜ?

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通勤・通学などで電車やバスなどの公共交通機関をしばしば利用していれば、回数券を定期的に購入している方もいるでしょう。

 

バスと電車の両方を利用する人はご存知かもしれませんが、バスは無期限なのに、電車の回数券では使用期限が設けられています。

 

なぜ電車とバスとでは期限に関する扱いが異なるのでしょうか?

電車の場合、なぜ期限が設けられるのか

バスも電車も同じ「回数券」という名称で販売されているかもしれませんが、両者の性質が異なります。

 

バスは金券扱いとなります。

 

例えば、バスの運賃が値上がりして、普段利用している区間が既に購入している回数券の金額以上になったと仮定します。

 

この場合、購入済の回数券を使って乗車する場合は、不足分の金額を上乗せして支払わないといけません。

 

金券には有効期間が設けられていないのは、現金に有効期限が設けられていないのと理屈は一緒です。

 

一方、電車の回数券は乗車券として扱われます。

 

すなわち、特定の区間の運送サービスを利用するためのものです。

 

たとえ普段利用している運賃が値上がりしても、プラスの支払いなく、回数券で乗車できます。

 

乗車券は、国土交通省のルールに基づき、運用しなければなりません。

 

国土交通省では、乗車券には期限を設けること、という省令を発しています。

 

なぜ電車の回数券には有効期限が設けられているのか、それは国土交通省の決まりによるものと言えます。

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ちなみに、利用できる期間は3か月としているところがほとんどです。

 

なぜ3か月なのかと言えば、業界の決まりです。

 

各鉄道会社横並びという形です。

電車の回数券は今後なくなる?

電車を利用するときに回数券を使っている人も多いでしょうが、今後利用できる場所は限られてくるかもしれません。

 

というのも、日本全国の私鉄やJRで、普通回数券を廃止する動きが2020年ごろから広がっているからです。

 

なぜ淘汰されているのかにはいくつか理由があります。

 

まずは、ICカードが普及してきたからです。

 

ICカードはカードやスマホを改札機にかざすだけで通過できます。

 

紙の切符の投入口の付いた改札機と比較して、ICカード専用の改札機の方が導入やメンテナンスコストを圧縮できます。

 

なぜ回数券がなくなるのかという理由のもう一つが、交通機関の収益悪化です。

 

電車の利用客は減少傾向にあるとされます。

 

回数券は10回分で11枚発行されるなど、普通に切符を購入するのよりもお得です。

 

しかし収益悪化に伴い、そのようなサービスを抑制しようというわけです。

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