人事異動の際に重要な内示！内報との違いについても解説

企業に勤めている従業員にとって、人事異動はとても重要な出来事です。

人事異動を実施する際によく聞く言葉の中に、「内示」があります。

情報を非公式に伝えるという意味の言葉です。

ビジネスにおいては、人事異動を通達する際に使われます。

つまり、人事異動を公式に発表する前に、その対象者やその関係者に内々に伝えるということです。

なぜ公式発表の前に内示が行われるのかというと、人事異動に伴う準備期間を確保するためです。

人事異動には昇進や転勤、部署替えなどがありますが、どの場合であっても心の準備や仕事の引継ぎなど、自分と周囲の環境を整える時間が必要となります。

企業は公式発表する前に、業務に支障が出ない程度まで環境を整えてもらいたいという目的で、対象者に内示を行うのです。

もし自分が内示の対象者になったとしたら、必ず守らなければならないことがあります。

それは、内示の内容を秘密にすることです。

内示は辞令と違い、対象者とそれに関係する数名にしか明かされないものです。

そのため、公式に辞令が発表されるまでは、対象者以外にその内容を明かすことは許されません。

なぜ秘密裏に行われるのかというと、それは業務への悪影響を抑えるためです。

いくら社内のことであっても、内々の情報が広まってしまうと、不和が生じる危険性があります。

また、基本的に内示は変更されませんが、どうにもならない理由が発生した場合は変更が可能です。

こうした未確定な要素を含んでいるからこそ、混乱を防ぐために秘密裏に行われるのです。

内示と似ている言葉として、「内報」が挙げられます。

どちらも内々に情報を伝えるという意味を持つ言葉です。

しかし、それを伝える対象が違います。

前者では個人や限られたメンバーに対して内々に示されるのに対し、後者は企業全体に情報を共有する場合に使われる言葉です。

企業内で内報が行われる際は、辞令が確定し、従業員全体に知らせる準備ができています。

内報は社内報などで行われるため、従業員全員がその情報にアクセスできるというわけです。

内示と内報は、似た言葉であっても使用する状況が違います。

その違いを理解しないままに使用すると、混乱を招く原因となる恐れがあります。

そうならないためにも、きちんと意味の違いを把握して使用しましょう。