養生の語源って何?人と物で使い方が異なる文字だった

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「どうぞ養生して下さい」と言われた経験はありますか?

 

体調を崩してしまった相手を気遣う言葉として使われます。

 

他にも、工事作業や引越し作業などで使う床やマット、テープなどにも使われますよね。

 

「養(やしなう)」と「生(いきる)」の2文字から、何となく意味をイメージすることはできますが、この文字の語源はどこから来ているのでしょう。

1.語源は中国の思想からきている

「語源なんて考えたことがない」と思うかもしれません。

 

元々は中国の思想が語源で「生命を養う」と言う意味を持ち、健康を維持や、傷を癒すために身体を労ることを表す文字です。

 

なので「養生して下さい」と体調が優れない相手に使うのは、ごく自然な使い方と言えます。

 

さらに深堀りしていくと「養」の字は「羊」と「食」の2文字から成り立ちます。

 

「羊を食器に盛り付ける・そなえる」の意味から養(やしなう)の字となったのです。

 

一方の「生」は、土から生えた芽が育っていく様子から成り立ち、さらに上へ上へと成長していく姿から「いきる」の意味も持つ文字となりました。

 

この「養」と「生」が合わさり「養生」となったのです。

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2.作業現場での意味合いは?

「健康を維持する、回復・治療する」意味を持つ養生の文字ですが、作業現場や引越し現場でも良く使う文字ですよね。

 

例えば「養生テープ」。

 

様々な場面で使われるテープですが、上で触れた語源からすると、少し違和感を感じるかもしれません。

 

引越し現場の荷物搬出や搬入の際、家具で部屋を傷つけてしまわない様、青色のマットを敷いたり、段差にテープを貼ったりしますよね。

 

実は、作業現場で使われる際には「傷から保護する」意味が含まれているのです。

 

保護されてないと壁などに傷がついてしまう可能性があり、トラブルになりかねませんよね。

 

なので、作業現場で傷から保護する目的に使われる道具全般に、この文字が使われているのです。

3.緑や青が多い理由

養生テープと言われて思い浮かべる色はありますか?

 

主に、白や緑、青を思い浮かべるのではないでしょうか。

 

実は、緑が特に多いんです。

 

その理由は、テープで仮止めした場所を目立たせ、見やすくするためと言われています。

 

元々、養生テープ開発当時は茶色でした。

 

ただ、これでは他の布テープと見分けが付かず、ダンボールの色にも似ているので目立ちませんよね。

 

なので、開発者が消費者の目線に合わせ改良を重ねた結果、色を緑色に変えることで見分けやすくなり、剥がし忘れを防げる様になったのです。

 

以降、現在の緑の養生テープが主流となっています。

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