船の数え方いろいろ。漁船の場合は?

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船の数え方として「艘」「艇」「隻」など、少し考えただけでも3種類が出てきます。

 

では、漁船はどのように数えるのでしょうか。

船は用途で数え方が違う

船の大きさや用途により、数え方がある程度決まっています。

 

競技用の船なら「艇(てい)」、軍事用の船なら「艦(かん)」と呼ばれます。

 

競技用の船でもヨットレースに使われる船の場合には「杯(はい)」と呼ぶ習慣もあるなど、一般的ではない数え方をする場合もあるようです。

 

「船(ふね)」を単位として使うこともあります。

 

例えば、試験や講演会などで2つの船が並行して航行することを「2船並行」と記載されることがあります。

 

他にも、詩文の世界では小舟を「葉(よう)」と数えることがあります。

 

漁師さんの中では「杯(はい)」や「盃(はい)」と数えることもあります。

 

船の胴体が膨らんでいるためで、膨らんだ容器を表す「杯」や「盃」が使われたのです。

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江戸時代の末期に黒船が来航した際も、「4隻の黒船」のことを「4杯の黒船」と数えていました。

 

丸太をくりぬいて作られる丸木舟の場合には「本(ほん)」、イカダの場合には「枚(まい)」「台(だい)」「床(とこ)が使われます。

 

また、帆掛け船は「帆(はん)(ほ)」と数えられることがあります。

大きさによっても数え方が違う

船は大きさによっても数え方が異なり、小船なら「艘(そう)」が使われ、それ以外の船になると「隻(せき)」が使われるのが一般的です。

 

手漕ぎボートのような小舟の場合には「艘」が使われます。

 

また、大型船に備え付けられている救命ボートも「艘」で数えられます。

 

新聞会社では船舶については基本として「隻」を使い、小型のものでは「艇」で数えることがあるとされています。

漁船の場合は「隻」を使う

本題の漁船ですが、環境省や農林水産省など、複数の官公庁の資料を見ると、動力漁船数の単位として「隻」が使われています。

 

つまり、漁船の数え方については「隻」とするのが一般的と言えます。

漁船数は年々減っている

余談ですが、漁業に携わる船の数は年々減っています。

 

農林水産省統計部の資料によると、海上作業日数が30日以上あった漁船の数は、平成20年の段階では185,465隻ありましたが、10年後の平成30年には132,201隻だったと言います。

 

わずか10年間で約50,000隻も漁船が減っていることになります。

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