解任と解雇の違いを正しく把握しておこう
よくニュースなどで耳にする、「解任」や「解雇」といった言葉、あなたは正確な意味を知っていますか?
ほぼ同じような意味だと思っている方も多いと思いますが、実際はそれぞれ違う意味があります。
ビジネスシーンでもよく使われる言葉なので、それぞれの言葉の違いと正しい意味を、知っておきましょう。
解任とは
解任とは、任務を解くことを意味します。
解任される人の意思とは関係なく選任者の意思によって任務が解かれます。
会社法という法律があり、それに則って決議されます。
取締役に対して使う言葉で、株主総会で決議されます。
取締役の任務を解かれるのであって、会社を辞めなければならないわけではありません。
あくまでも「任務を解くこと」が目的となります。
解任=会社を辞めると捉えている人もいますが、意味が違いますので気をつけましょう。
解雇とは
解雇とは、従業員の同意なく雇用主から一方的に雇用契約を終わらせられることを意味します。
解雇には種類があり、よく目にするのは「普通解雇」と「懲戒解雇」です。
普通解雇とは、従業員が病気や怪我で就業が不可能になった場合や、仕事に対する能力が不足している場合、会社の経営の持続が難しくなった場合などに使われます。
スポンサーリンク懲戒解雇とは、就業規則の懲戒事由に該当した場合のみ、使うことができます。
主な事例として、横領などの不正行為、業務命令の拒否、経歴詐称などです。
「解雇」と一口に言ってもそれぞれ違いがあります。
解任と解雇の違い
大きな違いは、解任が「任務を解くこと」、解雇が「雇用を解くこと」です。
また、該当する立場もそれぞれ違いがあります。
取締役の任務を解く際に使われる解任は、「取締役」という任務から外すことを指します。
例えば、代表取締役についている人物を解任することが決まった場合、その人は、「代表権のある」取締役から「代表権のない」取締役に任務が変更になります。
一方、解雇は一般の従業員に対して使われます。
雇用主と従業員の間で結ばれていた雇用契約を、雇用主側から契約を終了することを言います。
まとめ
それぞれ、どの立場にいる人に使うのか、任務を解くのか、雇用を解くのかといった内容で、使う言葉が変わってきます。
特に、ビジネスシーンで聞いたり使う場面の多い言葉になります。
間違って使うことのないよう、しっかりと意味を把握して正しく使えるようにしておきましょう。
万が一、意味が違うことに気づかず間違ったまま使っていると、失礼にもなりますので、十分に気をつけましょう。
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