兼務発令の意味とは?

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兼務発令という制度はあまり馴染みがなく、その意味について理解している人は多くはないようです。

兼務発令の意味するもの

兼務発令の意味は、同じ市町村にある小学校と中学校の教員がお互いに行き来して児童・生徒の授業を受け持つことができるというものです。

 

対象となる教職員は教諭、養護教諭、栄養教諭で、管理や監督はそれぞれの校長が行います。

 

この兼務発令をするには、小学校と中学校の学校同士で兼務の必要性を十分に話し合うことから始まります。

 

話し合いの結果、必要であると判断した場合は市町村の教育委員会にその旨を申し入れし、市町村の教育委員会においても兼務の必要性について協議が行われます。

 

必要性が認められれば、県の教育委員会に申し入れを行うという流れが一般的です。

兼務発令によるメリットについて

小学校から中学校へと進学する際、中学校に適応できずに悩む生徒が少なくはありません。

 

その原因は、小学校と中学校の環境が大きく異なるということです。

 

その環境の変化を少しでも少なくするための手段として有効なのが兼務発令です。

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小学生のうちに中学校の教員に授業を受け持ってもらうことで、中学校へ進学したときのギャップを少なくする意味があり、小学校と中学校の教員同士の協力体制が整うので、進学する際の引き継ぎを行いやすくなるのもメリットです。

受け持つことができる教科は?

兼務発令の場合、受け持つことができる教科は、持っている教員免許状の種類によって異なります。

 

小学校の教員で中学校の教員免許状も持っている場合は、中学校においてもその教員のみで中学生を対象とした授業を受け持つができます。

 

ただし、受け持つことができる教科は中学校の教員免許状に記載されている教科のみです。

 

例えば、中学校の国語の免許状を持っている教員は、中学校で国語の授業だけを受け持つことができるという意味です。

 

反対に、小学校の教員で中学校の教員免許状を持っていない場合は、中学校においてその教員のみで授業を受け持つことはできません。

 

補助的な立場で中学校の教員免許状を持つ教員と一緒に授業を行うことは可能ですが、兼務発令を行う対象とはなりませんので注意が必要です。

 

中学校の教員で小学校の教員免許状も持っている場合も、小学校においてその教員のみで全ての授業を受け持つことができます。

 

反対に、中学校の教員で小学校の教員免許状を持っていない場合でも、小学校においてその教員のみで授業を受け持つことができます。

 

ただし、小学校で受け持つことができる教科は中学校の教員免許状に記載される科目だけとなります。

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