「兼任は妨げない」という表現の意味合いは?

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規約などの記載で時折みられる「兼任は妨げない」という表現ですが、いったいどのような意味を持つのでしょうか。

「兼任」は1人が2つ以上の職務を掛け持ちすること

まず「兼任」という言葉から解説していきましょう。

 

兼任は1人の人が2つ以上の職務や任務を掛け持ちすることを表しています。

 

例えば会社の役職で「代表取締役社長兼CEO」といった肩書を持つ人が時折います。

 

このような方は代表取締役社長という職務とCEOという職務を兼任している状態となります。

 

このように1人の人が主体となる職務と合わせて別の職務も担うことが「兼任」です。

「妨げない」は妨げることをしないこと

次に「妨げない」についてです。

 

妨げないは2つの言葉が合わさった状態です。

 

「妨げる」と「〜しない」という言葉です。

 

「妨げる」はある物事の邪魔をすることや進行を防ぐといった意味を持ちます。

 

妨害する行為と考えると分かりやすいでしょう。

 

例えば「代表取締役社長とCEOの兼務を妨げる動きがある」という表現なら、「1人の人が代表取締役社長とCEOという2つの職務を兼ねることを邪魔しようとしている」と言い換えられます。

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一方「〜ない」というのは、前に来る言葉を遮ったり、否定したりする意味合いを持ちます。

 

「褒めない」とすれば褒めることを否定する、「勧めない」とすれば勧めることを否定することになります。

 

「妨げない」は妨げることを否定することになります。

 

つまりはじゃまするような行為はしない、邪魔することを否定する、といった意味合いとなります。

「1人の人が2つ以上の職務に当たることを邪魔しない」が意味

さて本題の「兼任は妨げない」の意味ですが、バラバラにした2つの言葉の意味を合わせることで分かりやすくなったかと思います。

 

つまり「1人の人が2つ以上の職務に当たることは邪魔しない」というのが、「兼任は妨げない」の意味となります。

 

さらに分かりやすく言い換えると「1人が2つ以上の役割についてもよい」となります。

 

仕事以外でも、地域の自助組織の役員や、PTAの規約などでも時折みられる表現です。

 

このような表現はあくまでも規約や条文といったもので使われ、普段の会話では使うことはほとんどないでしょう。

 

言い方としてはやや回りくどいかもしれませんが、文法として間違えたものではありません。

 

また他の意味に取られる心配がない表現なので、難しく考えずに文字通りの意味合いとしてとらえるとよいでしょう。

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