正社員と派遣社員では社員食堂の値段も違う?

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社員食堂はその企業で働く従業員が利用できる場所ですが、雇用形態、具体的には正社員と非正規の間で、値段が違うというケースも聞きます。

 

フルタイムで働き、環境は正社員とほとんど変わらないにも関わらず、非正規の方が同じメニューでも値段が高く設定されることもあるのです。

 

どうしてこのようなことが起こるのでしょうか?

派遣社員のほうが値段が高いという衝撃

社員食堂における値段設定が正社員と派遣社員とでは違う!という話題がネット上などで取り上げられるようになったのは、派遣社員をテーマにしたドラマでそんなシーンが出てきたのがきっかけでした。

 

「本当にそうなのか?」「それは不公平じゃないのか?」といった意見が飛び交い、値段の格差があるとすれば法律上問題がないのかなど、さまざまな議論が見かけられます。

 

同じメニューなのに、雇用形態の違いが理由でメニューに差がつくと言われても、なかなか信じられない方もいらっしゃるかもしれません。

 

しかし、実際に社員食堂でこのような状況が見られます。

 

意見の中には「どの社員食堂でも同じだと思っていた」といった声も見られるほどです。

 

このケースでは正社員のほうが派遣よりも安く設定されており、しかも半額程度の値段になっているということも少なくありません。

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例えば、正社員は350円で食べられるカレーライスが、非正規社員には700円で提供している、といったパターンが見られるのです。

 

なにかと派遣社員の立場の弱さが指摘され、問題視されている中、社員食堂においてもこのような格差が設定されていることに対して、納得の行かない思いを抱く方も多いのではないでしょうか。

どうして社員食堂で値段の格差が生じているのか?

ほぼすべての企業では、非正規よりも正社員のほうが賃金が高く設定されていますから、そのうえ社員食堂の値段まで非正規社員の負担が大きくなってしまうのは、非常に不公平に思えます。

 

会社が非正規に意地悪をしているようにしか見えない方もいらっしゃるでしょう。

 

しかし、ここには福利厚生の観点からの事情があります。

 

社員食堂は会社の従業員に対する福利厚生の一環として運営されていることが多く、社員が快適な環境で働き、その能力を発揮してくれるよう、環境を整えています。

 

派遣社員は派遣会社に所属し、そこから派遣される形で勤務につく形になりますから、福利厚生の対象にはならないという考え方があるのです。

 

つまり、この社員食堂の値段の違いは、福利厚生の対象になっているかどうかの差というわけです。

 

ただし、労働者派遣法では「派遣社員にも正社員が利用する福利厚生施設を利用できるよう配慮を求めている」とあり、こうした値段の格差を解消する働きかけも行われています。

 

あとは、企業がそれに応える気があるかどうかということなのでしょう。

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