楷書体と行書体と教科書体の特徴や違い
日本語にはいくつかの書体があり、それぞれ用途も異なります。
よく用いられる書体には楷書と行書がありますが、それぞれどんな違いや特徴があるのでしょうか。
また、フォントの中には教科書体と呼ばれるものもあります。
教科書体とはどのような書体のことで、楷書体や行書体とどんな違いがあるのでしょうか。
楷書体は最も基本的な書体
楷書体とは、文字を崩すことなくハッキリと書き記す書体のことです。
わたしたちに最も馴染みのある書体であり、日常生活やビジネスシーンで使用される基本的な書体であると言えるでしょう。
わたしたち日本人が小学校から勉強する日本語、漢字は全て楷書体です。
漢字テストの時に字を崩して書くと丸をもらうことはできませんでした。
つまり、漢字を構成する画を全て、正確に、他の画とはつなげずに書くことが求められ、完成した文字は直線的で角ばった形になったはずです。
そのような書体を楷書体と言います。
ビジネスシーンや公的な文書を手書きで記入する際には、基本的に楷書で書くことが求められます。
というのも、この書体が最も一般的であり読みやすいからです。
スポンサーリンク行書体は素早く書くための書体
行書体とは、文字を素早く書くために開発された書体で、文字を構成する画と画をつなげながら流れるように書く書体です。
そのため、行書体では文字の形が少し変化したり、一部が省略されることがあります。
同じような崩した文字の書体に草書と呼ばれるものがありますが、行書体とは違います。
草書は芸術的な書体で一般人が読むのが難しいのに対し、行書体は自然体で一般人でも読むことが容易な書体です。
手紙などを手書きで記す際に用いられることが多く、味のある雰囲気を出すことができます。
教科書体とは
教科書体とは、教科書のような字体のことを言います。
日本の学校で用いられる教科書は楷書で書かれているので、教科書体も楷書の一つになります。
フォントの特徴としては、とても読みやすい、わたしたち日本人に馴染みのある書体です。
ビジネスシーンなどでもよく用いられている明朝体と似ているフォントですが、明朝体との違いは明朝体よりも一回り小さいサイズです。
また、明朝体はパソコンのフォントという印象があるのに対し、教科書体は学校で勉強した時に書いていたような、手書きの雰囲気があるという違いを持っています。
そのため、教科書体は「小学校などで学習する際に使う、筆書きのような楷書体」と説明することができるでしょう。
スポンサーリンク