歴任とは現職を含めた表現か?正しい使い方とは
ノーベル賞をとった教授を紹介する番組や総理大臣のこれまでの職歴などの、華やかな経歴の方のプロフィールを見ると必ず目にする「歴任」という言葉があります。
この「歴任」とは現職も含めた表現なのか、それとも過去の経歴なのかご存じですか?
「歴」という漢字が使われているので、過去の表現になり現職を含みません。
使い方にはいくつかの注意点があります。
また履歴書を書く時に使用してもいいのか悩みますが、「歴」には輝かしいという意味もありますので、自分の経歴には使用しないのが一般的です。
あくまで他者を紹介する時に使う言葉として使いましょう。
歴任とは現職も含めた表現なのか?正しい使い方とは
歴任の意味は「(する)次々にそうそうたる役職に任命されて勤めてきたこと」とあります。
「歴」が使われているので歴史は過去のものですので、現職は含みません。
今までの経歴を紹介する時に使います。
「A社部長、B社副社長を歴任し、現在はC社社長である」という書き方が適切です。
スポンサーリンクよく見る間違った使い方
よく間違われやすい言葉で「次々と歴任した」という使い方があります。
歴任の意味の中に「次々」があるので、これは重複表現になります。
他にも「社長を歴任した」などもよく見られますが、1人の人が次々に複数の役職に就いた場合に使う言葉ですのでこの場合は「A社の副社長、B社の社長を歴任した」のように複数記載しなければなりません。
また履歴書を書く場合、自分の経歴に「〇〇課長、〇〇部長を歴任した」と使うのも、良くありません。
歴任の意味の中に「各種の官職に任命されて」とあり、一般企業でも社長や会長で使う場合もありますが、自ら書くことは控えたほうがいいでしょう。
歴任する・就任する
歴任すると就任するは類語とされていますが、意味は全く異なります。
「就任する」は「新しい役職につく、任務につく」という意味があり、現職を含みこれからの現在未来を指します。
一方「歴任」には次々と複数の役職についたという過去の話になりますので注意してください。
正しい使い方を
歴任するとは「次々と複数の官職に任命されて勤めてきたこと」をいいます。
過去についた経歴を紹介する際に使う言葉で、一般的に華々しい経歴を他者が紹介するときに使われています。
間違った使い方をされることも多く、この機会に見直してみると良いでしょう。
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