今までの経験について「歴任」という言葉を自分で使うのはNG

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転職するときや新たに起業するときなどには、自分の経歴を書いたり人に紹介したりすることがありますが、その際「歴任」という言葉を使うことができる人は限られます。

 

まずこの言葉の意味を知りましょう

歴任という言葉の本来の意味

歴任という言葉は「歴」と「任」の2つに分けて考えると分かりやすくなります。

 

まずは1つずつ意味合いをチェックしていきましょう。

 

「歴」は歴史などに使われる漢字で、時が移り行く様を表す漢字ですが、ほかにも意味があります。

 

それは身分や家柄などが高いことを表すものです。

 

前者の場合は「れき」と読み、後者の場合は「れっき」と読みます。

 

「任」は役割を担うや役割を務めるという意味があります。

 

任じると記載すると役割を命ずるということになりますが、このときの役割は主に「官職」を表します。

 

そのため、任職と書くと基本としては官職につくことや官職をまかされることになるのです。

 

「歴」と「任」を合わせた言葉である「歴任」は、高い官職を任されてきたときに使うものです。

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一般の人が「歴任」を使うのはNG

高い官職に当たるのは、一般的には総理大臣や国務大臣といった行政の長や国家公務員の中でも相当のポストです。

 

つまり、一般の会社員が該当することはありません。

 

またこの言葉は敬語に相当する言葉です。

 

自分で使う言葉というよりは、自分のことを紹介してくれる人が使う言葉ということになります。

 

自分の経歴を紹介するために歴任を自分で使うのはかなり間違えた用法ということになります。

 

仮に総理大臣や国務大臣を複数経験してきた本人でも自分を紹介するときには「複数務めさせていただいた」と言うのが正しいでしょう。

 

転職や起業のときに履歴書や経歴書を作成するときに使ってしまうと、自分に対して必要以上に高い評価をつけている人で、さらに常識もない人だと思われてしまう危険性があります。

官職以外にも使われることは多い

本来であれば官職の相当なポストに複数ついた経験を持つとき以外に使うべきではないとされる「歴任」ですが、現在では官職以外にも重要な役職を渡り歩いてきた人の経歴を紹介するときに使われることはあります。

 

その場合でも、相当なポストの官僚と同等と思われるほどの重責を担ってきた人に対して使うべき言葉です。

 

例えば複数の大企業のCEOを担ってきた人物や、経済界や財界の重要なポストを担ってきた人物です。

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