賃貸物件の入居日の前倒しは可能か？あらかじめ知っておきたい注意点について

賃貸物件の入居日を決めた後になって前倒しすることはできるのか？

引っ越しなどの都合で早く入居したい、というケースも出てくるものですが、実際にはなかなか難しい面があるようです。

賃貸物件を借りる契約をする際には入居する日が決められます。

入居者はその日からその物件に住み始めて、家賃を支払う義務が生じる形になるのです。

しかし、こうした契約を取り決めた後に「やっぱりもう少し前に入居したい」となった場合、家賃の計算が面倒になってしまう問題点が出てきます。

賃貸物件を借りる際にはさまざまな初期費用がかかります。

その中には通常当月分と翌月分の家賃を支払う「前家賃」が含まれています。

このうち当月分の家賃は日割り計算によって金額が設定されます。

しかし、もし入居日を前倒ししようとするとこの日割り計算を新たにやりなおさなければならず、しかも前家賃全体の金額も変更しなければなりません。

これが非常に面倒になるため、あらかじめ決められた入居日よりも前に入居することを認めないオーナーが多いのです。

こうした手続は、手間を省くためにもシステマティックに進められていくのが一般的です。

しかも手続・契約にはオーナーと入居者だけでなく仲介業者も関わってきますから、直前になって「やっぱり入居する日を前倒ししたい」と言ってもスムーズに対応するのが難しいのです。

また、オーナーの側もあらかじめ決められた入居日に合わせて退去リフォームやクリーニングなどの準備を行いますから、急に「もっと早く入居したい」と言われても対応できない、という面もあります。

ですからオーナーや仲介会社に事情を話した上で本来の入居日よりも前に入居できる可能性はありますが、一般的には難しく「できない」と考えた方が良いでしょう。

この通り家賃が発生する入居の前倒しは難しいですが、荷物の搬入ならOK、というケースもありえます。

これは先述した退去リフォームやクリーニングが済んでいることが条件です。

ただこの場合、荷物の搬入を済ませたら鍵をいったんオーナーや仲介会社に返却する必要があるので注意しましょう。

正式に入居する日まで荷物はそのまま置きっぱなしになる可能性が高くなるのです。

こうして見てもあらかじめしっかり予定を組んだ上で入居する日を決めておき、できるだけ予定通りに準備を進めていくことが重要になってくるのでしょう。