日当たりと陽当たりの違いについて

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日当たりと陽当たり、どちらも「ひあたり」と読みますが、2つの言い方に違いはあるのでしょうか?

 

また、本来はどちらを使うべきなのでしょうか。

 

今更人には聞きづらい、そんな日当たりと陽当たりの違いについて、意味や使い方等から読み解いてみましょう。

「日」と「陽」の違い

日当たりと陽当たりの違いを考えるためにも、まずは「日」と「陽」の違いから理解する必要があります。

 

漢字の成り立ちを見ると、日という漢字は、丸い太陽の姿を表した象形文字からきています。

 

一方の陽という漢字は、強い力を持つ丸い石が光り輝く様子を表しており、光を示す言葉と考えられます。

 

このことから、日とは天体の太陽そのものや太陽に関する全てに使われ、陽とは太陽から発せられる光や温もりに使う言葉と言えます。

日当たり・陽当たりはどちらも可

では日当たり・陽当たりの違いについて考えた場合、辞書を見るとどちらも「日光が当たること」と書かれています。

 

確かに日は太陽全般で、陽は太陽の光を意味するとしたら、どちらも同じ意味として書かれていても間違いではありません。

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使い方としては、「日(陽)当たりのよい家」と表現される事が多いようですが、結論から言うと、日当たりでも陽当たりでもどちらでも可という事が言えるでしょう。

「日当たり」が使われる事が多い

例えば俳句の世界では、日・陽のどちらも使われますが、日差し、木もれ日等の太陽を表す言葉には「日」が使われています。

 

日が選ばれる理由とは、漢字の意味ではなく見た目のシンプルさにあるようです。

 

俳句を含む日本文化では、無駄を削ぎ落としたシンプルさが好まれる傾向にあり、日・陽を見比べてもシンプルさは一目瞭然です。

 

また、日本語の意味では日当たり・陽当たりどちらも正しいと言えますが、現在の常用漢字において陽という文字にはヒの訓読みはなく、音読みのヨウだけとされています。

 

つまり、公用文書や新聞、雑誌等では「陽当たり」ではなく、「日当たり」が使われるという事になります。

 

総合的にみて、どちらも使用可ではあるけれど、使われるのは「日当たり」と解釈できるのです。

 

日当たりと陽当たりには、広い意味では違いはありません。

 

日は太陽全般を指し、陽は太陽の光を指す言葉と考えられる為です。

 

ですが俳句の世界や常用漢字での使われ方を見る限り、日の方が使われる事が圧倒的に多い為、どちらを書くか迷った時には「日当たり」と書くのが無難と言えそうです。

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