社史と沿革の違いは?具体的な使い方を解説

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組織の歴史をまとめる際によく使われるのが社史、沿革という言葉です。

 

両者の意味は非常によく似ているため違いが分かりづらく、どちらを使うのが適切か悩むこともあるでしょう。

 

この2つの熟語にはどのような違いがあるのか、どのように使い分ければよいのかを知りたい人は、ぜひ最後まで記事を確認してください。

社史の意味は

社史の意味は「社の歴史」であり、ここでの社とは会社、神社、結社などの組織を指しています。

 

本来の意味は社の歴史そのもののことですが、冊子や公式サイトに掲載する文章のように歴史を分かりやすくまとめたものを指すのが一般的です。

 

先に書いたように、社史という言葉には神社や結社などの組織の歴史も含まれているものの、大抵の場合は会社の歴史という意味合いで使われます。

 

海外だと、第三者が研究目的で会社の歴史をまとめることも珍しくはありませんが、日本では経営者などの会社の関係者が設立から現在までの流れをまとめるケースが多いため、客観性や信頼性に欠けるという評価を下されることもあります。

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沿革の意味と使い方

一方、沿革は過去から現在までの物事の移り変わりという意味で、大まかな意味は歴史と似ているのです。

 

ただ、教科書で習うような歴史のことを沿革と呼ぶことはまずなく、組織の歴史を指す場合によく用いられます。

 

また、ある会社が取り扱っているサービス、商品といった具体的な事業内容の歴史に対してもよく使われており、社史と比べて使える場面が多いのが大きな違いです。

 

自治体、病院、学校法人などは社には当たらないため、歴史をまとめた場合に社史という言葉を使うことはできませんが、沿革なら組織の形を問わず使える点も見逃せません。

 

両者の使い分けですが、どちらを使えばよいか迷った場合は沿革の方を選ぶのが無難です。

 

社史を沿革に差し替えても問題はありませんが、その逆はできないケースが多く、社史は社の歴史という特定の場面でのみ使える言葉だと考えてください。

 

沿革と同じように使える言葉としては年史、周年史があり、これらも組織の形を問いませんが、設立100年、創立50周年のように区切りのよい時期に使われることがほとんどのため、時期を問わずに使える沿革と違いやや使いにくいのが難点です。

 

変遷も沿革と似ている言葉ではあるものの、変遷は移り変わることそのものを指しています。

 

そのため、似てはいるものの実際には大きな違いがあり、具体的な移り変わりの内容を指すのであれば沿革の方が適切です。

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