のりしろの語源と使い方について

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封筒や宅配用の段ボールの箱などを見ると、「のりしろ」と書かれたスペースが作られています。

 

これはどういう意味でしょうか?

 

また、どうして「しろ」という言い方をするのでしょうか?

 

そこから派生した意味も含めて、単語の語源や使い方を考えます。

「のりしろ」の意味と語源

封筒などに記載されている場合、「のりしろ」とは糊を付けて貼り付ける位置を指します。

 

もしくは、すでに乾燥した状態で糊が付いていて、湿らせることで糊付けできる部分を指します。

 

このように、「のりしろ」は「糊」と「しろ」という2つの言葉から成り立っていることが分かります。

 

「しろ」は、漢字で「代」と書きます。

 

この読み方をする別の単語としては、「縫い代」や「伸び代」、あるいは「苗代」といった言葉もあります。

 

この場合の「しろ」で共通しているのは、ある目的のために取り分けられたスペースという考えを伝えていることです。

 

「伸び代」であれば、まだまだ成長できる、伸びる余地があることを意味しています。

 

「苗代」の場合は田んぼという意味になりますが、苗を植えるスペースというところから来ています。

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つまり、「しろ」はもともと何かの余裕やスペース、余地があることを伝える言葉で、それが「糊」と合わさって「のりしろ」の語源となったわけです。

「のりしろ」の使い方

基本的に「のりしろ」は物理的なスペースとして、封筒などの物に対して使われます。

 

しかし、この語源から派生して抽象的な意味合いも持ちます。

 

具体的には、誰かが融通を利かせられる部分や余裕、遊びといった意味です。

 

語源からも「しろ」には「ゆとり」という意味がありますので、「のりしろ」を使って、この意味を伝えることもできるわけです。

 

使い方としては「当社の資金調達にはまだのりしろがある」といった言い方ができます。

 

現在調達した資金以上に、さらに金銭を引き出せる余裕があることを意味しています。

 

具体的には、手持ちの固定資産を売却したり、付き合いのある金融機関から融資を受けたりできるということを指します。

 

また、人に対して「あの人はのりしろがある」といった使い方をすることもあります。

 

これは、柔軟に対応できる人であることを示します。

 

「伸びしろがある」という言葉と語感が似ているため、「成長の要素がある」という意味と勘違いしてしまうかもしれません。

 

「のりしろ」は人そのもののゆとりを表していますが、「伸びしろ」は成長について指す単語です。

 

語源を考えて、両者の違いに注意して使いましょう。

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