総務課への異動は本当に左遷なのか
人事異動の中でも、役職を下げられたり、今受け持っている業務よりも重要度の低い部署への異動になったりすることを「左遷」と呼びます。
企業の中では、「数ある部署の中でも総務課へ異動されたら左遷」という考え方が、暗黙の認識として広まっている傾向があります。
総務課への異動が左遷と言われる理由
総務課への異動が左遷と言われてしまう理由は、主に仕事内容にあります。
総務課の主な業務内容は事務仕事です。
1つ1つの仕事を見ても雑用に思えるものが多く、誰にでもできる仕事として認識されてしまう傾向があります。
そのため、重要なポストについていた人が総務課へ異動になってしまった時などに、左遷を疑われてしまうことが多いのです。
総務部への異動の実態
左遷先の部署として名高い総務部に異動になった方にとっては、異動の辞令が信じられないと思う方も多いでしょう。
総務部への移動に関する実態を見てみると、2つのケースが考えられます。
1つ目は、出世前の経験値アップの機会を与えられた場合です。
総務部は事務仕事が中心であるため、確かに雑用係というイメージは拭えません。
しかし、事務は事務でも、企業全体に関わる事務仕事を一挙に引き受けているのが総務部です。
そのため、総務部に在籍しているだけで、企業全体を見渡すことができると言っても過言ではありません。
将来重要なポストに就けたい社員をあえて総務に異動させ、会社全体がどのように回っているかを学ばせる企業もあるのです。
2つ目は、本当に左遷の場合です。
総務課の中には、「資料室」と呼ばれる部署がある企業も存在します。
この部署は仕事という仕事が存在しないため、なぜ会社に来ているのか、分からなくなるような状況に置かれます。
多くの方が雑用と侮っている総務部ですが、その実態はとても忙しく、残業が発生しやすい部署でもあります。
そのため、総務部に異動になったにもかかわらず、仕事が全く回されないという方は、ほぼ間違いなく左遷させられたと考えて良いでしょう。
異動に納得できなかった時の対処法
総務課へ異動になったとしても、それが必ずしも左遷であるとは限りません。
特に、直前に何も問題を起こしていないようであれば、あなたの能力が買われて異動になっている可能性もあります。
もし、突然の異動に納得できない場合は、その理由を上司や人事部に問い合わせてみましょう。
明確な左遷ではない限り、きちんとその理由を説明してもらうことができるでしょう。
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