基本給がコロコロ変わる会社は要注意!その問題点とは?
基本給がコロコロ変わる状況には問題があります。
なぜ問題なのか?そうした状況に行き当たった時に従業員はどう対処すればいいのでしょうか?
そもそも基本給とは?
基本給とはその名前の通り「毎月受け取る賃金のベースとなる金額」のことです。
最低限この金額を受け取ることができるのはもちろんのこと、手当や歩合給(インセンティブ)が発生する場合にも、この基本給をベースに最終的に受け取れる合計額が決まります。
例えば「今月は基本給の◯パーセント分のインセンティブを受け取ることができる」などです。
ですから、従業員としてはこの基本給を元にした上で自分の収入を確認し、また会社から求められる仕事の内容に対して受け取る賃金が適切なものかどうかを見極めることになるわけです。
となれば当然基本給は「基本的に変わらない」ことが大前提となるでしょう。
毎月基本給がコロコロ変わるような状況では何を基準に自分の勤務環境を判断すればいいのかわからなくなってしまいます。
それに求人に応募する際には、基本給を元に納得できる収入を得られるかを判断するものです。
入社した後になって基本給がコロコロ変わる環境では「話が違うじゃないか」と不満を感じることになるでしょう。
基本給が変わることの問題点
ただ、企業の側としては経営状況などに合わせて基本給を変える必要が出てくるケースもあります。
景気が良くなればアップすることもありますし、悪くなればダウンする可能性もあるわけですが、この基本給の変更には注意すべき点があります。
それは大前提として会社が基本給を変更する際には就業規則(とくに賃金規定)の変更も行われること、そしてもし変更によって減給になる場合がある時には本人の同意(個別の同意)が必要になることです。
ですから企業が自分たちの都合で勝手に基本給をコロコロ変えることはできませんし、一定の手続きを経る必要がある以上、そもそも基本給をコロコロ変えることそのものが現実的ではないのです。
そうなるとコロコロ変える企業は違法な形で勝手に規則を変えている可能性が高くなります。
もしコロコロ変わる会社だったらどうする?
なお、就業規則や基本給の変更は一定の条件を満たした上で労働組合と交渉した上で行われた場合には、個別の合意がなくても実施することが可能とされています。
ですから基本給がコロコロ変わる場合にはまず会社の労働組合に確認してみましょう。
また、個別の合意もなく基本給の変更によって減給になってしまった場合には明らかに会社側に問題があるため、この場合でも労働組合に相談しましょう。
個人で会社に直接交渉する手段もありますが、それで改善するのは難しいため、労働組合という組織の力で交渉する必要があるのです。
もしそれでも改善の兆しが見られない場合には、もうその会社はルールを守らない違法な会社だと判断して転職を検討することになるでしょう。
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