コンクリートミキサー車の余ったコンクリートはどう処分する?

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高層マンション建設の現場などでは、一日に何十台ものコンクリートミキサー車が次々と搬入し、生コンを運んできます。

 

現場では緻密なスケジュール管理で、搬入された生コンを無駄にしないように打設していきます。

 

ですが、作業の進行状況によっては、その日のうちに打設へと回せず、持ってきた生コンが余ってしまうケースが珍しくありません。

 

そこで、この余ったコンクリートはどう処理するのでしょうか?

現場に搬入したミキサー車のコンクリートには時間制限がある

一旦、ミキサー車で練りこまれたコンクリートは、ある程度の時間が過ぎると固まりだして使い物にならなくなってしまいます。

 

これを捨てコンと言って、ミキサー車に余ったコンクリートは生コン工場へ持ち帰ります。

 

そしてわざと固まらせてから、まとめてリサイクルの工程へ回されるのが一般的な処理方法です。

 

そこで、ミキサー車で攪拌した生コンですが、基本的に何時間くらい攪拌させておけるものなのでしょうか?

 

これは生コンの原材料の配分によって異なります。

 

セメント工場でつくられた生コンは、セメントと水が反応したのち2〜5時間あたりで凝固し始めます。
*ミキサー車は工場から現場まで90分以内で搬入するというのがJIS規定のルール

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このような時間制限があるため、まず現場まで90分で搬入できなかった生コンは使えません。

 

この分は余ってしまいます。

 

また、時間内に搬入しても、現場の事情で制限時間内に使用できすにミキサー車に残してしまった生コンも同様です。

 

このようにして余ってしまったコンクリートは、一旦生コン工場引が引き取ります。

余ったコンクリートの処理法

生コン工場へ戻されたコンクリートは、そのほとんどが廃棄せずにリサイクルへと回します。

 

まず固まったコンクリートを粉砕し、さまざまな工程を経て原材料の砂利・砂・その他の原料に分離します。

 

なお、細かいようですが、ミキサー車内に排出しきれずに残ったコンクリートは水洗いで流しだし、その排水を沈殿させます。

 

沈殿物は原材料に分別処理され、上澄みは生コン用の水として再利用されます。

 

つまり、国内でのコンクリート廃棄は、きちんとリサイクルされているのです。

 

また、解体した建物のコンクリート片などのリサイクル工場に引き取られ、きちんと砕いて分離処理されて再利用しています。

 

これらリサイクルされたものを再生コンクリートといって、純度によって利用先が決まります。

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