赤字受注をするのにはどんな理由があるのか?

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建設工事の入札を見ると、たまに明らかに赤字になるような金額で落札している企業がいます。

 

また、下請けの中には、受注金額がかなり低いので赤字となっているのに、受注を続けるというケースも見られます。

 

一見すると、これなら受けない方が良いように見えますが、どうして赤字受注をするのでしょうか?

企業が赤字受注をする積極的な理由

どんな企業でも、赤字受注をせずに済むならその方が良いと思うものです。

 

しかし、あえてこうした選択肢を取るのには理由があります。

 

積極的な理由としては、赤字入札をしても価値のある案件と見るからです。

 

最高の技術が求められるプロジェクトだったり、工事自体が非常に注目されているものだったりすると、利益よりもその工事を行うこと自体に価値が生まれるのです。

 

企業としてのブランド価値が高まったり、難しい工事でも達成できるという宣伝になるわけです。

 

赤字分は宣伝費だと考えて行うことで、トータルでは会社への利益を出せるというのが赤字受注をする理由です。

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もう一つは、今までにない技術やアイディアが求められる事業で、その案件をすることで、会社としてのノウハウや経験を積めると考えられるケースです。

 

未経験の事業というのは、実際にやってみないとノウハウを身に着けられないこともありますので、赤字でも長期的に見たらそのノウハウを将来に生かして利益を出せると踏んで受注するわけです。

どうしても赤字受注をしないといけない理由もある

こうした理由は積極的なもので、長い目で見たら赤字ではなく利益を回収できると考えています。

 

しかし、中には仕方なく赤字受注を迫られることもあります。

 

特に建設工事の下請けなどは、こうした難しさを抱えていることがあります。

 

やれば赤字だと分かっている工事でも、引き受けないとその後の仕事の依頼が切られてしまうという不安から受けてしまうのです。

 

また、新しい元請けとの関係を築くために、最初は我慢して赤字受注をして好印象を与えたいということで決定するケースもあります。

 

こうした採算が取れない受注を繰り返すのは、下請けの苦しい状況が原因です。

 

一つの元請けだけに頼り切った営業をしてきたため、そこを切られるとすぐに倒産となってしまう恐れが強いのです。

 

もし、こうした選択肢のない赤字受注を繰り返す状態が見られるなら、真剣に経営の見直しをしないと早晩事業が立ち行かなくなってしまいます。

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