「いません」は応対用語で何と言えばよいのか?

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電話応対中に取り次ぎを頼まれたものの、社内の担当者が離席中ですぐには取り次げないという場面は、オフィスワーカーなら一度は経験したことがあるのではないでしょうか。

 

「ただ今担当者はいません」と相手に伝えたい時、正しい応対用語を使うとどのような表現になるのでしょうか。

 

基本である敬語の種類と原則を理解すれば、とっさの場面でも焦ることなく、正しい応対用語が使えるようになります。

敬語における3つの種類

敬語は尊敬語、謙譲語、丁寧語の3種類に大別することができます。

 

尊敬語は対話している相手の立場を敬うことで敬意を表し、謙譲語は発話している自分の立場をへり下り、相対的に相手の立場を高くすることで敬意を表します。

 

丁寧語は語尾に「です」や「ます」を付けることで語調を丁寧に整える言葉で、誰に対しても使うことができます。

 

冒頭で触れた「いません」という言葉は、「いる」という動詞の丁寧語である「います」の否定形であるため、敬語の種類としては丁寧語に分類されます。

 

「いる」の尊敬語は「いらっしゃる」、謙譲語は「おる」です。

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社内向け電話の際の「いません」の応対用語

では、電話応対中に「ただ今担当者はいません」と伝えたい時は、応対用語で何と言うべきなのでしょうか。

 

電話の相手が社内の人なのか社外の人なのかによって使う応対用語が変わるため、注意が必要です。

 

社内の人に伝える場合は、敬語の中の尊敬語または丁寧語を使います。

 

尊敬語を使うのは、取り次ぐべき担当者が自分よりも目上の人である場合です。

 

「ただ今〇〇さんはいらっしゃいません」と伝えるのが適切です。

 

取り次ぐ相手が自分と対等もしくは目下の人の場合は、丁寧語を使って「ただ今〇〇はいません」と伝えましょう。

社外向け電話の際の「いません」の応対用語

電話応対の相手が社外の人である場合は、謙譲語を使って「ただ今〇〇はおりません」と伝えるのが適切です。

 

この際注意しなければならないのが、たとえ取り次ぐべき相手が社内で自分より役職が上であったとしても、尊敬語を使って「〇〇はいらっしゃいません」と言ったり、敬称を付けて「〇〇さんはおりません」と言うのはマナー違反という点です。

 

また、「おりません」と言う際に、尊敬語の「られる」を付けて「おられません」という言葉を使うことも避けましょう。

 

これは二重敬語であるだけでなく、一つのフレーズの中に尊敬語と謙譲語が混同しているため、間違った使用法です。

 

社外の相手に社内の人の不在を伝える際には、必ず謙譲語の「おりません」を使うように心がけましょう。

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