【店を閉店(廃業)する場合】従業員に対して告知文を出すにあたっての注意点
経営困難など、諸般の事情でやむなく閉店を決意しなければならなくなった時、そのことを従業員にどう伝えるかも重要になってきます。
従業員を解雇せざるを得ない場合に出す告知文について、注意すべき点を確認しましょう。
従業員を解雇するために必要な条件
雇い主が従業員を解雇する方法には「懲戒解雇」と「普通解雇」の2種類があります。
閉店を理由に従業員を解雇する場合は「普通解雇」に該当し、特に経営不振による人員整理や廃業が理由となる場合を「整理解雇」と呼びます。
経営悪化を理由に、すぐに従業員解雇はできません。
整理解雇を行うためには、4つの条件を満たすことが必要です。
1つ目は「経営上の必要性」(整理解雇が必要な程、経営上の問題が客観的に認められること)、
2つ目は「解雇回避の努力」(配置転換や出向など、整理解雇を回避するための最大限の努力をすること)、
3つ目は「人選の合理性」(解雇対象者の選出が合理的かつ基準に沿っていること)、
4つ目の条件が「労使間での協議」(労使間と十分協議を行い、納得を得ていること)です。
これらの条件をすべて満たし、整理解雇を行う以外の方法がないと認められて、初めて整理解雇を行うことができます。
従って、閉店の告知文は、4つの条件を満たした上で作成することになります。
スポンサーリンク閉店の告知文を出すタイミング
閉店が決定したら、できるだけ早く閉店の告知文を作成して、従業員に告知を行いましょう。
解雇する遅くとも1ヶ月前までに解雇の告知を行わなかった場合、「解雇手当」を支給する義務が発生します。
店のスタッフやアルバイトは閉店と同時に収入源を失うことになるので、なるべく早く次の就職先やアルバイト先を探さなければなりません。
早めに告知することは従業員へのマナーだと考えてください。
閉店の告知文に書く内容
従業員に閉店を告知する場合、できれば全員口頭で伝えるべきですが、お店の場合、シフト勤務の都合などもあって、スタッフ全員が同時に揃うことは難しいでしょう。
そのためにも、閉店を告知する文章を作成し、メールやLINEで通達を行います。
告知する文章には、文章の作成日時と文章を作成した担当者(責任者)の氏名、閉店の理由(経営困難等)と閉店する日時、閉店までの期間の営業をどう行うか、以上の要件を必ず記載します。
また、長年勤務してもらったスタッフやアルバイトへの感謝の気持ちを書き添えるのも良いでしょう。
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