事業所と営業所の意味の違いは?
事業所と営業所は似ている意味合いな言葉のため、混同されて使われてしまうことが多々あります。
今回は、両者の法律上の定義と正しい意味について見ていきましょう。
事業所と営業所の法律上の定義
事業所については、企業が営業活動の拠点とする場所と一般法人法第4条にて定められています。
その他に、会社法4条に規定されている本店などを統括管理する場所です。
一方で営業所は、会社法第10条および第918条において、会社を補足的に支える場所として捉えています。
つまり、法律上では事業所が統括的に営業所を管理していることになります。
事業所はどのような意味合いで使われているか
総務省統計局による用語の解説を参考にまとめると、経済活動をする上で必要な場所ごとの単位です。
1つの経営主体が、一ヶ所で行う経済活動の拠点が事務所であり、生産・販売・サービスの提供などが継続して行われている場所です。
また、会社形態であれば、法人・個人を問いませんし、非営利企業も含まれます。
商品の流通に関わる企業以外に、土木関連や病院、ホテル、銀行など事業所を構えている場合がありますし、神社や教育関連施設も同様です。
さらに、派遣や下請けのスタッフのみで事業所を運営している所もあります。
スポンサーリンク営業所はどのような意味で使用されるのか
営業活動が行われる場所を示します。
そのため、銀行など各地域に複数の営業所を抱えている場合があり、全てを統括する店舗を本店、それ以外を支店と呼ぶことが多いです。
営業所には、総務や人事などの事務処理能力がない点が事業所との大きな違いです。
基本的に新規顧客の開拓や自社製品のアピール活動、販売などを行う他に、営業事務の仕事も担当しています。
両者の大きな違いはなに
法律的な定義と社会的な概念から両者の違いが、はっきりとわかります。
営業所を統括管理する場所が事業所となっていて、営業所の管理・総務事務・顧客へのサービスの提供をします。
営業所は人事・経理などの総務事務は行わずに、営業活動やそれに伴う営業事務などを総称して担う場所です。
ただし、現在では明確な場所の区分を設けずに、分社や分室というスタイルで両者を同一スペースの中に置く企業が少なくありません。
事業所は営業所を管理する場であり、持続的な営業活動に向けて生産や販売、総務事務などの企業活動を行っています。
一方で営業所は、営業活動を行う拠点となる場であり、営業行為や営業事務を行う場所という点で、両者の違いは区分されます。
ただし、現在では違いを明確にしていない企業が存在し、同一の場所に両者を設けている所もあります。
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