茶室開きはどんな順序で進行していくの?注意すべきポイントは?
茶室開きは新しく茶室を持った人がそこで初めてお茶を楽しむ特別な機会であるため、そこへ招待されるというのは大変名誉なことです。
茶室開きは全行程が4時間余りにも及ぶとてもフォーマルな茶の湯のイベントであり、主人役はどのように進行していくのか、招待された人たちには各場面においてどのような立ち振る舞いが求められるのかといった点に関しても作法が決まっています。
では、茶室開きの大まかな流れと注意すべきポイントについて学んでいきましょう。
茶室開きの最初の2ステップは「待合」と「席入り」
最初のステップである「待合」では、主人役が用意した部屋で身支度を整え、「腰掛待合」と呼ばれる別の部屋で招待客すべてが集合するのを待ちます。
茶事に不必要な持参品は身支度を整える部屋へ置いてくるのがマナーです。
招待客がそろうと主人があいさつを兼ねて迎えに来てくれます。
用意されている水で手と口を洗ったら、第2ステップの「席入り」となります。
躙口を最初に通るのは「正客」と呼ばれる主賓ですから、この人に続いて粛々と入室しましょう。
その後、茶室内の掛け軸と炉、釜を鑑賞します。
スポンサーリンク「初座」と「中立」までが茶会開きの前半部分
3番目のステップである「初座」では、懐石の食事および茶菓子が提供されます。
菓子を受け取るための懐紙はそれぞれが持参するということを覚えておきましょう。
ここで、主人は招待客を庭で休息するよう勧めます。
これが4ステップ目の「中立」です。
美しく手入れされた庭を散策したり、煙草盆で休憩したりすることができます。
「後座」と「退席」で茶室開きは終了
躙口が少しだけ開いたら、第5ステップである「後座」の準備ができた合図です。
再び正客から順番に入室したら、主人が練った濃茶が提供されます。
このお茶を飲む際は、1つの椀を3人ほどで分けて飲むのが作法ですから、1人で飲み切ってしまわないよう注意しましょう。
続いて、主人が薄茶をたてます。
薄茶に関しては、それぞれが抹茶椀で1杯ずついただくことができるということを覚えておきましょう。
ここまでが滞りなく終わったら、「退席」となります。
主人がすべての茶器をきれいに片づけた後、「主客総礼」と呼ばれるフォーマルな別れの挨拶に続いて、正客から順番に茶室から退出していくという流れです。
各ステップにおいて、主人と会話をする時間が設けられています。
とはいえ、会話や質問を担当するのは常に正客であり、その他の招待客が話すことはまずないということを忘れないようにしましょう。
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