仕訳を起こすってどんな意味?

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会計や経理の現場では、その業務にまつわるいろいろな用語があります。

 

いわゆる専門用語や業界用語と言われるもので、他の現場ではあまり使われない言葉が多くあります。

 

しかも、実際にこうした用語を使っている人たちも、習慣的に話しているため、その用語はどんな意味なのかと聞かれても、明確に答えるのが難しいことがあります。

 

さらに、会社や業界ごとに使い方が違うこともあるので、かなり厄介です。

 

こうした会計の現場で使われる用語として、「仕訳を起こす」というものがあります。

 

会社によってはかなり使う言葉なので、しっかりと意味を把握しておきたいものです。

「仕訳を起こす」の使い方と意味

仕訳を起こす、という用語はいくつかの意味で使われます。

 

一般的な使われ方としては、取引の記録を勘定科目ごとに分類して、会計ソフトに入力したり、帳簿に記載したりするという意味のものです。

 

支出があったり収入があったりした場合、領収書もしくは請求書が提出されます。

 

そこには但し書きがありますが、それだけでは記帳する、もしくは会計ソフトに入れる際に、どの勘定科目に入れるかが分かりません。

 

そこで、取引の内容や目的、金額などを把握した上で、適切な勘定科目に仕訳する必要があります。

 

この作業を仕訳を起こすという言葉を使って表しているのです。

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起票するという意味で用いられることもある

仕訳を起こすという言葉は、伝票式会計をしている現場でも使われることが多いです。

 

この場合は、伝票に取引の内容を写す、もしくは書き起こす行為が、仕訳を起こすということになります。

 

この伝票式会計というのは、収支の中身、つまり取引としてどんなやり取りがあったかをより簡易な方法で記す伝票を使って記帳していくという方法です。

 

通常は仕訳帳が使われることが多いですが、仕訳帳方式だと作業が複雑になることがあるので、企業によっては伝票式会計を採用しているのです。

 

というのも、仕訳帳は原則として、収支の中身を日付順で記載していくことになっています。

 

そうなると、複数の社員が遅れて領収書を持って来たり、仕訳帳の記載を何人かで分担して行ったりしていると、作業が難しくなります。

 

そこで、より簡易的でミスの少ない伝票式会計を用いるのです。

 

伝票式会計では、それほど仕訳を起こすのが難しくなく、専門的な知識がなくても楽に作業ができます。

 

そのため、会計の経験がない人でも、この業務を任されることがあります。

 

すると、「仕訳を起こす」などの会計現場で使われる言葉を初めて聞くことも出てきます。

 

作業をスムーズに進められるようにするためにも、こうした用語をしっかりと覚えておきましょう。

勘定科目の仕訳は正確に行うべき

仕訳を起こすのは、簡単なことではありません。

 

というのも、勘定科目の仕訳によって、経費計上の仕方が変わってくることがあるからです。

 

経費は、その頻度や対象、金額によって、大きく性質が変わってきます。

 

中には同じ年度で一括の経費計上ができる支出ではなく、複数年にわたって減価償却をしなくてはならない資産計上となってしまうこともあります。

 

この違いを間違えると、かなりの作業ロスが出てきます。

 

また、税務署からの指摘が出てしまって、修正を強いられる原因ともなります。

 

こうした事態が生じないようにするためにも、仕訳を起こす作業はしっかりとした知識が求められるのです。

 

また、何らかの取引について、どのように仕訳を起こすべきか疑わしいようであれば、疑問をそのままにせず、税理士に相談するなどして明確にしてから作業を進めるべきです。

 

最悪の場合は、仕訳を起こす点でミスがあると、加算申告を求められたり、税金逃れと見なされてしまうことすらあるからです。

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