オークション代行を利用して販売した場合の仕訳の方法を解説

スポンサーリンク

中にはオークション代行を通じて、自社製品を販売するケースもあるでしょう。

 

この場合、オークション代行に販売の委託をした形になります。

 

ですから、委託販売で売り上げ発生した場合の仕訳で処理していきます。

オークション代行サービスの販売基準について理解しよう

オークション代行サービスを利用した場合、まず仕訳上、販売した日がいつになるかを理解しましょう。

 

委託した方、つまり皆さんが売上計上できるのは、オークション代行サービスが実際にお客さんに対して商品を販売した日です。

 

この日にちを販売基準といいます。

 

ただし、例外もあります。

 

それはオークション代行サービスを恒常的に利用していて、販売したたびに売上計算書が送付されている場合です。

 

この場合、売上計算書が届いた日に売上計上しても問題ありません。

 

売上計算書は、オークション代行サービスによっては仕切精算書と呼ぶ場合もあります。

 

両者は同じ役割を果たしていると思ってください。

 

ちなみに、この手法で仕訳することを仕切計算書到達日基準といいます。

 

このような仕訳方法を認めることによって、事務処理の手間を大幅に省略できます。

スポンサーリンク

実際の仕訳の記帳方法

オークション代行サービスから商品販売の連絡が来た場合、この時点で積送品売上が計上できます。

 

積送品売上の金額は、オークション代行サービスが販売した価格です。

 

オークション代行サービスの多くは、売上の発生した際に手数料をとっているでしょう。

 

この手数料も仕訳上、処理しなければなりません。

 

手数料の勘定科目は積送諸掛といいます。

 

積送品売上から積送諸掛を差し引いた残高を積送売掛金として仕訳しましょう。

 

具体的な事例で見ていきます。

 

例えば皆さんがオークション代行サービスを利用して、1万円の商品が売れたと仮定します。

 

そして業者に支払う手数料が500円として、以下で詳しく見ていきます。

 

この取引の仕訳を行う際には、まず借方には積送諸掛500円・積送売掛金9,500円と記入します。

 

一方、貸方については、積送品売上として10,000円と仕訳します。

 

また、こちらの商品を製造するにあたって、5,000円の仕入れが必要だった場合には、その仕訳も行う必要があります。

 

この場合の処理法ですが、借方には、仕入れとして5,000円と記入します。

 

一方、貸方については積送品という勘定科目にします。

 

その上で、金額である5,000円と記録します。

オークション代行に複数販売をお願いしている場合

例えば複数の商品を販売している場合、一回にすべてを売り切ることは難しいでしょう。

 

その場合には、売上の発生するたびにその旨を記録しなければなりません。

 

また具体例で紹介しますが、1万円の商品10個の販売をお願いして、その商品のうち7個、総額8万4000円で販売できたと仮定しましょう。

 

ちなみに、こちらのサービスでは商品1個当たり500円の手数料が発生したと考えます。

 

この場合の仕訳の方法ですが、まず借方には積送諸掛3,500円・積送売掛金80,500円と記帳します。

 

一方、貸方には積送品売上として84,000円と記録するわけです。

 

このように、オークション代行サービスを利用した場合、積送品として仕訳するのが一般的です。

 

手数料などの関係もあるので、借方と貸方の金額が一致するように記帳することが大事です。

 

どのようなシチュエーションでサービスを利用したかによって、若干処理の方法が異なる場合もあります。

 

自分たちのケースではどのように会計処理をするのが正しいのかわからない場合には、税理士や公認会計士のような専門家に相談するのがおすすめです。

 

知り合いでそのような専門家がいない、なかなか相談できない場合には、青色申告会や税務署でも相談窓口があるので問い合わせしてみましょう。

スポンサーリンク