牛乳が混合物である理由はなに?化学的な特徴は?

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混合物と化合物のはっきりとした定義の違いを知っていても、なかなか実際に何が混合物かを判断することは難しいものです。

 

私達が普段の生活の中で毎日飲んでいる牛乳は、おそらく混合物なのではないかとイメージできる人は多いのですが、その理由をはっきり説明できる人は意外と少ないようです。

化合物と混合物の違いとは?

化合物と混合物の違いは、化学反応を起こしているかどうかという点が大きな違いとなります。

 

例えば、水は分子式ではH2Oと表示されますが、これは水素と酸素が化学反応を起こして作られた物質です。

 

しかし、ただの水は、化学的な反応が起こっているわけではありませんし、他に塩とか砂糖が化学的に加えられているわけではないので、混合物ではなくて純物質となります。

 

つまり、水は化合物で純物質と分類されるのです。

 

もしも純物質の水に砂糖を入れたら、どうなるのでしょうか。

 

砂糖と水を混ぜると、特に化学的な反応を起こすわけではありません。

 

ただ砂糖が水に溶けて混ざるだけです。

 

砂糖水には砂糖と水という異なる二つの物質が混ざっているので、これは混合物と分類できます。

牛乳は混合物、その理由は?

それでは、牛乳はどうでしょうか?この飲料は、水とか脂質など、たくさんの物質が集まって作られています。

 

パックや瓶に入っている牛乳は、そこで化学反応を起こしているわけではなく、ただ多種多様な成分で構成されているということになります。

 

つまり、たくさんの成分や物質がただ混ざっているだけなので、混合物に分類できるでしょう。

 

牛乳に含まれている脂質や水など一つ一つの原料は、それぞれが異なる分子式で表示されます。

 

だから化合物ではないの?と考える人は少なくありません。

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もしも、パックや瓶の中で何かと何かが混ざって異なる分子式となるのなら、それは化学反応を起こしている化合物と言えるかもしれません。

 

しかし、牛乳に含まれる成分は、すでに水素と酸素が化学反応を起こした結果作られている水が入っているなど、それぞれの化合物の完成形どうしが混ざっているわけです。

 

つまり、ただ混ざっているだけなので混合物となるのです。

牛乳はいろいろな混合物が化学反応ナシで活用される食品

牛乳の主成分は、カゼインという物質です。

 

これはチーズの原料などとしても使われているタンパク質の一種で、牛乳の白濁色を作り出しているのは、このカゼインの働きによるものです。

 

市販されている牛乳なら、カゼインの含有率は3%程度が一般的で、母乳なら1%程度が含まれてます。

 

このカゼインに水や脂質などをアレンジしながら混合したものが、市販されている乳製品ということになります。

 

ちなみにこのカゼインは複数のアミノ酸から作られていますが、化学反応を起こしているわけではないので混合物に分類できます。

 

チーズの原料に使われる他、水性の塗料や乳化剤、栄養剤などにも使われています。

 

乳製品は、ヨーグルトという形になったり、何と混合させるかによっても変わります。

 

商品によっては、カルシウムが追加配合されていたり、美味しい味をつけるためにチョコレートを混ぜてチョコレートミルクにするなど、様々な商品が作られています。

 

水や脂質などが一緒になることで作り出された牛乳は、それだけでも混合物です。

 

しかし、さらにそこに何かを混ぜて、よりアップグレードした美味しい商品もたくさんあります。

 

何を混合するかによって、いろいろバリエーションが豊かになるのが、この飲料の大きな特徴の一つと言えるでしょう。

 

また、含まれている脂質の量を減らすことによって、低脂肪乳も作ることができます。

 

さらに、牛の乳ではなくて、大豆から抽出した大豆豆乳液を使って仕上げることも可能です。

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