混合物の反対語ってなに?

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混合物とは、異なる物質が混ざり合っている状態のことを表しています。

 

この言葉の反対語というと、何も混ざりあっていない状態を表す言葉なのかなというイメージがあります。

 

しかし実際には、混合物の反対語は、「何も混ざりあっていない」という意味を持つ言葉ではありません。

 

どのような言葉が反対語なのでしょうか?

混合物の定義とは?

物質を大きく分類すると、一つの物質だけで作られている純物質と、複数の物質がコラボしている混合物とに分けることができます。

 

例えば、食塩と水と混ぜて食塩水を作る場合、食塩という物質と水という物質は、どちらも純物質に分類することができます。

 

しかし、食塩と水と混ぜて食塩水という別の物質を作ると、作られた食塩水は、水と食塩を混ぜて作った混合物となります。

 

よく理科の化学式などでは、A+B→Cといった化学反応の式が使われていますが、純物質はAやB、そしてCとなります。

 

混合物は、複数の純物質が混ざっているものと定義されています。

 

混ざっているというのは、化学反応を起こしているというわけではありません。

 

水に何かが溶けている状態とか、ミックスされている状態など、それぞれの物質の性質が変わることなく混ざり合っている状態のことを指しています。

 

食塩と水を混ぜて食塩水を作る場合でも、食塩水にしたことによって水の性質が変わることもなければ、食塩の性質が変化することもありません。

 

ただ食塩が水に溶けている状態です。

 

化学反応を起こさずに混ざり合っている状態のことを、混合物と呼ぶのです。

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反対語は「化合物」または「純物質」

混合物の反対語は、何をもって反対語とするかによっていくつかあります。

 

例えば複数の物質が混合している状態に対して、何も混合していない状態という意味で反対語を使うなら、反対語は「純物質」と言うことになります。

 

しかし、異なる複数の物質が、化学反応を起こさずに混ざり合っている状態に対する反対語として、異なる複数の成分が化学反応を起こして混ざり合っている状態という意味で考えるなら、反対語は「化合物」となります。

 

化合物というのは、複数の成分が化学反応を起こして別の成分を作り出している状態のことを定義しています。

 

例えば、化学式O2と表記される酸素は、酸素元素Oだけで作られているため、これは化合物ではなくて単体となります。

 

しかし、酸素原子Oが水素原子Hと結びついて作られるH2O(水)は、複数の元素が化学反応によって異なる物質を作り出しているということなので、化合物と呼んでいます。

 

「混合物」の反対語は、複数の物質が混合していることに対して反対の意味を持つ対義語というなら「純物質」が適切です。

 

しかし、化学反応を起こすわけではなくただ複数の物質が混合している状態に対する対義語という意味なら、化学反応を起こして異なる物質となっているという点で「化合物」ともいえます。

 

どこに着目した上での反対語かによって、対義する言葉は一つではないわけです。

単体も化合物も純物質に分類される

物質を大きく分けると、複数の物質が混合している混合物と、一つの物質のみで組成されている純物質に分類できます。

 

単体や化合物は、このうち純物質を元素や分子の点で分類した際に分けられる下位グループです。

 

つまり、純物質は単体もしくは化合物に分類できるということになります。

 

私達が普段生活する上では、特定の物質が単体なのか化合物なのか、または純物質なのか混合物なのかをいうことをあまり深く考える機会はありません。

 

しかし、物質の分類や組成を考えてみると、これまでは何気なく接していた物質でも、興味がわいてくるのではないでしょうか。

 

例えば、普段飲んでいる水も、化合物の純物質だと考えながら飲んだり、牛乳なら、水や脂質を始め、複数の物質がコラボしている混合物だと考えながら飲んでみてはいかがでしょうか?

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