知っておきたい流通用語「定価・原価・売値」の違いとは?
流通用語として、「定価」「原価」「売値」があります。
同じように見えますが、それぞれ別の意味があるため、流通業界で働くのであれば、その違いを理解しておきましょう。
コンビニやスーパーでアルバイトをする場合も、これらの違いを知っておくと、仕事に役立つはずです。
この3つの用語は、商品を仕入れたり販売したりするときに、お金の流れを把握するのに必要な用語となります。
商品を手に入れるまでの過程
私たち消費者が商品を購入し、手に入れるまでの過程はどうなっているのでしょうか。
商品を製造するのがメーカーです。
メーカーで製造された商品は、卸売業者が買取をします。
卸売業者は、仕入れた商品をスーパーや小売店などへ卸します。
その後、小売業者が商品を消費者へ販売し、消費者が購入することで、商品が消費者へ渡ります。
消費者に商品が渡るまでに、メーカー、卸売業者、小売業者という3つの過程を経ていることがわかります。
原価とは
流通の仕組みを理解した上で、まずは原価を理解しておきましょう。
この言葉はメーカーが設定する価格のことで、卸売業者が仕入れる際には原価で仕入れを行います。
原価には、メーカー側の利益分が含まれています。
スポンサーリンク日本の流通は問屋(卸売業者)を介するのが一般的ですが、最近では欧米のように、小売店がメーカーから直接仕入れを行うケースも増えています。
この場合も、メーカーから仕入れる際の商品の価格を原価と呼びます。
原価と定価の違いは何?
定価とは、商品を販売する際の、原価に小売店の利益を上乗せした価格です。
小売店の利益を含んだ商品の価格を定価と呼んでいます。
近年はメーカー希望小売値格といった表現を使い、定価という表現はあまり使われなくなりました。
定価も希望小売価格も、意味は同じです。
売値と定価の違いは何?
売値とは、定価から利益分を差し引いて販売する際の価格を指します。
スーパーなどで見かける特売商品の価格は、売値ということになります。
定価との違いは、利益が異なる点です。
他にも、シーズンの終わりに近づくと、シーズン商品が在庫処分セールという形で大幅に値引きされることがあります。
この場合の価格も、売値ということになります。
それぞれの意味をしっかり理解しよう
原価、定価、売値の違いについて説明しましたが、それぞれの意味の違いを覚えておいてください。
特に定価と売値は間違いやすく、同じ意味だと思い込んでしまうと、流通で仕事をする上でミスの原因になる可能性があります。
用語を正しく理解することで、ミスを防ぐことができるのです。
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