「浪人」をポジティブに言い換えるには?別の言い方を考察
大学や高校の受験に落ちて、翌年の受験を目指している人を「浪人」と呼びます。
本人としては、次の年には合格して進学できるよう、必死に努力しているわけです。
しかし、何となくこの言葉の響きとして、ネガティブな印象を受けると思う人もいるでしょう。
できるだけ前向きなイメージを持てるような別の言い方はないでしょうか。
この語の本来の意味を調べてみれば、その上で別の言い方がないかを考えることができるかもしれません。
「浪人」とはもともとどういう意味か?
「浪人」と言えば、通常、大学の入学試験に落ちてしまい、進学することなく勉強を続けている人のことを指しています。
仕事をせずに、受験のための勉強に専念している人、とも言えます。
大学だけでなく、高校受験に失敗したケースで使うこともあり、「高校浪人」といった呼び方をします。
しかし、もともとは「職に就いていない人」という意味で使われていた言葉です。
本来は試験に落ちたということではなく、仕事をしていない点が強調されていたのです。
スポンサーリンク実際に、江戸時代など、藩から抜けて士分として生きていくことができなくなった侍のことを「浪人」と呼んでいました。
これは時代劇や時代小説でも目にすることができますので、受験に関係した使い方と並ぶ、ポピュラーな表現と言えるでしょう。
「浪人」の別の言い方とは?
学業に関連した使い方では、受験に失敗した後も進学を目指して勉強を続けているという意味において、別の言い方をすることもできます。
たとえば、「既卒受験生」という言葉があります。
これは、すでに高校を卒業した状態であり、なおかつ現在も受験生として勉強を続けているという意味を含んでいます。
別の言い方として、他には「過年度生」という表現があります。
厳密に言うと、この言葉の中には受験に失敗したことに関する意味合いはありません。
ですから、卒業後に一度就職したものの、やはり進学をしたいということで方向修正したケースも含まれます。
それでも、本来進学する年度ではなく、1年以上経ってから進学したいと希望している人を意味しますので、実質的に浪人と同じように使うことができます。
こうした表現だと、受験に失敗したというイメージが強い「浪人」という言葉より、多少その雰囲気が薄まるかもしれません。
改まった表現が求められる文書や、相手に配慮する際などに用いやすいでしょう。
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