精算払と完成払いのそれぞれの意味とは?違いはどこにあるの?

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ビジネスの世界で、金銭のやり取りは重要な意味を持ちます。

 

ところで、支払方法にはいろいろな種類があります。

 

どのような方法をとるかによって、いつ頃、いくら支払われるか違ってきます。

 

つまり、資金調達のやり方も変わってくるわけです。

精算払の意味について

精算払という言葉がしばしば使われることがあります。

 

精算払とは、補助金や助成金の支払いにあたって取られる方式です。

 

契約締結時に契約金額が決められます。

 

その金額を業務が終了した段階で支払うという意味です。

 

よく精算払について、実際に事業を進めるにあたってかかった経費を精算して支払金額を決める方式と思っている人もいます。

 

しかし、業務終了後にあらかじめ決められた金額を支払うのが、精算払です。

 

この精算払をめぐって、資金調達における誤解が生じるケースがあるので注意が必要です。

 

補助金や助成金の流れを見ると、一般的にはもろもろの手続きを行って必要な金額を支給されるという意味です。

 

つまり、事業などを遂行するにあたって、会社の方でいったん経費は立て替えないといけません。

 

具体的な事例で見ていきましょう。

 

例えば、100万円の事業計画を立てたと仮定します。

 

そこで補助金事業に申請して、採択されたとします。

 

その際、75万円の補助金を精算払にて受け取れるとなった場合を考えてみましょう。

 

ここで勘違いをしがちなのが、「100万円のうち75万円は補助金で賄えるから自分たちが用意すべきは25万円」というものです。

 

しかし、この方式では、事業が完遂したときに75万円支払われます。

 

つまり、事業を進めるにあたって、自前で100万円をいったん準備しなければなりません。

 

最終的には精算払で75万円支払われるので、実質的に自己負担する分は25万円かもしれません。

 

しかし、最初から75万円の補助金がもらえると当て込んでいると、資金面で大きな乖離が発生しかねません。

 

補助金や助成金事業を始める際には、精算払かどうか、きちんと確認をしてから申請したほうがいいでしょう。

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完成払いの意味

完成払いとは、建設業界でしばしば登場してくる用語です。

 

完成払いとはそのままの意味で、工事が完成した段階で代金が支払われる仕組みのことです。

 

具体的には、工事が完成して、依頼主が完工の確認をします。

 

依頼主から確認の通知が来た後で請求するのを完成払いと言います。

 

事業がすべて終わった段階で支払いが行われるというところでは、精算払も完成払いも一緒です。

 

しかし、手続き上の部分で、精算払と完成払いは若干異なる部分もあります。

 

精算払の場合、事業計画していったんお金を企業の方で立て替えます。

 

そして、もろもろの必要な手続きを行ったうえでお金をもらうのが、精算払です。

 

一方、完成払いは、工事の請負契約を工事に取り掛かる前に締結します。

 

その契約書の中で代金がすでに明記されています。

 

その契約書にのっとり、工事が完成した段階で代金が支払われるのが完成払いです。

 

また、精算払と完成払いとでは、主に使われる業界にも違いがあります。

 

精算払は、補助金や助成金事業でしばしば使われる言葉です。

 

一方、完成払いは、建設業界でよく使われる用語です。

 

完成払いと勘違いしやすいものとして出来高払いもあり、これは、建設工事の仕上がり具合に応じて代金を決める方式です。

 

言い換えると、業務の出来具合をベースにして支払う額を決める方式です。

 

つまり、完成払いのようにあらかじめ代金を決めるのとは異なる方式なのです。

 

国内の建設工事では完成払いなどが主流で、出来高払いは、完成払いと比較するとあまり普及していない方式です。

 

しかし、合理的な支払い方法なので、今後どんどん採用される可能性も十分あります。

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