タイムカードを切るor押す、どっちが正しいの?

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出勤時と退勤時に、その時刻を記録するタイムカード。

 

このことをタイムカードを切るという人もいれば、タイムカードを押すという人もいます。

 

どちらが正しいのでしょうか?

ハサミを使わないのにタイムカードを切るのはなぜ?

切るという言葉は、ハサミや包丁でものを切り離したり切断したりするというイメージがあります。

 

タイムカードをハサミなどで切り離すわけでもないのに、どうして切るという言葉が使われるのでしょうか。

 

切るには切り離す、切断するの他にも、いくつかの意味があります。

 

他より先に何かを行うことも、切るといいます。

 

例えば「先頭を切って走る」、「会議の席で口火を切ったのはA氏だった」などと使います。

 

また、喧嘩のときの「啖呵を切る」は威勢の良い様子を表していますし、歌舞伎俳優が「見えを切る」という場合は、登場人物の気持ちを強調するための表情や動作のことを指しています。

 

しかしタイムカードを使う場合の「切る」は、これらの意味のどれにも当てはまらないように感じられます。

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タイムカードに「切る」という言葉を使うのは、「切符を切る」といった場合と同じ意味で使われているようです。

 

昔は電車に乗る際に、駅員さんが一人一人の切符に専用の器具で印を付けたり、切符の一部を切り取ったりして、不正乗車ではないことを確認していました。

 

このように券に印を付けたり、一部を切り取ったりすることも「切る」といいます。

 

タイムカードは切符のように、1回ごとに使い捨てるものではありません。

 

しかし切符と同様に、出退勤時間に不正を働かないための印として時刻を記入することを、「切る」という言葉で表現しているのではないでしょうか。

タイムカードは押すもの?

タイムカードを押すというのは、なぜでしょうか?

 

タイムカードに出退勤時間を記録する際に、タイムレコーダにタイムカードを差し入れ、上からポンと押して時間を記載するという動作を表現していると考えられます。

 

上から押して時刻を記録するタイプのタイムレコーダを使っている職場では、このような表現が一般的に使われているようです。

 

ではタイムカードは、切ると押すのどちらが正しいのでしょうか。

 

どちらも間違ってはおらず、どちらも正しいといえるでしょう。

 

しかし最近は、勤怠記録業務にもIT化が進んでおり、タイムカードを使わずに、指紋や静脈認証で出退勤時間を記録する機械が登場するなど、タイムレコーダの機能や構造が変化しつつあります。

 

今後はタイムカードの利用が減り、「切る」や「押す」という言葉は次第に使われなくなるかも知れません。

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