親会社と子会社の待遇に違いはあるのか

親会社や各関連会社同士の待遇の違いを解説します。

ここではわかりやすく、「給料」「昇格・昇給」「仕事内容」「就業時間や休暇」「福利厚生」に分けて見ていきます。

給料に関しては、同い年・同じ勤続年数・同じ学歴・業務内容がほぼ同じとしても、親会社の7～8割程度が上限です。

昇格制度の違いは、その子会社の人員編成によります。

親会社の社歴が長いが役職の空きがない人員などを子会社の上役にしている場合、なかなかポストの空きが出ません。

買収した場合は、買収前の社員たちを親会社と同じような基準で昇格させることがあります。

昇給についても基本として定められていますが、冒頭のとおり、親会社を超える割合での昇給はありません。

仕事内容の違いは、親会社の部署を独立させるケースと親会社が他社を買収するケースで分かれます。

前者の場合は当時行っていた業務内容と責任をより明確にし、他部署との仕事をきちんと分別されています。

後者の場合は基本的には買収前に行っていた事業を存続させることが多いですが、親会社の部署を引き継がせることもあります。

買収前の事業を継続させるとしても、例えば、親会社が使っているツールを使うなど、諸々の申請や報告・請求の処理などはすべて親会社のやり方に沿うため、これまでとやり方に大きな違いが出ることがあります。

また、この場合は全般的な待遇も元の会社と異なります。

就業時間や残業の待遇は、親会社がしっかりと勤怠管理がなされている企業であれば、ほぼ同等の条件が定められています。

親会社はブランド力を持っていることが多いので、そのブランド力を失わないよう、いわゆるブラック企業のように無理な働き方を強いられるケースは少ないと言えます。

休暇日数も、基本的には親会社に準じて制定されていることがほとんどです。

福利厚生は親会社に準ずるケースが多く、社員寮や保養施設の利用や育休・産休などの休業対応も同等に取れることがほとんどで、大きな違いはありません。

待遇の面で、お金・役職などは差が埋まることは少ないと言えます。

特に給与格差において、たとえ営業職など「やった分だけ給料に反映される職種」であっても、子会社が親会社を上回ることはありません。

子会社を設立するにあたって、こうしたお金の面で親会社の方が優遇されることは必然です。

とはいえ、親会社が大手であればあるほど、子会社の待遇は一般企業よりもかなり良いものが多いです。