子会社へ異動希望するなら

親会社で働いている場合、自分の希望で子会社へ異動希望を出せるのでしょうか。

異動と言っても、籍を親会社に置いたまま業務を子会社で行う場合は「出向」と呼び、籍も含めて子会社へ移ることを「転籍」と呼びます。

出向の場合はあらかじめ期間が設けられており、終了とともに籍のある親会社へと戻ることができます。

親会社において、今後が期待される人員をあえて子会社へ出向させて経験や各社の社員との交流を目的とさせることが多いです。

そのため、自分から異動希望を申し出るというよりは、会社からのキャリアプランとして面談が行われます。

対して、転籍は親会社を退職して、子会社に入社する手順となります。

この場合、例えば退職金や勤続年数などは親会社の籍を抜ける時点で清算され、以降は子会社の就業規定に沿います。

こちらのケースは本人からの異動希望に対して提案されることもあります。

業務に関しては、出向の際は親会社も指示命令を行うことができますが、転籍の場合は会社が異なることから、子会社の上役などを通し、本人の同意も必要となります。

異動を申し出るタイミングは、上司や人事部との人事考課の面接などがベストです。

人事考課はその名の通り、今後の人の配置や各自の状況・動向を確認するものです。

しかし、すでに親会社に配属されている場合、よほどの理由がないと希望が叶うことが難しいです。

例えば、親会社の中で部署異動を提案されることもありますし、理由によっては現状の業務を変更するなど、改善する方法を優先されます。

それでも異動を希望するときは、転籍扱いになることが多いと思ってください。

自分からではなく、会社から転籍を打診されることがあります。

出向と異なり、退職処理がなされるので、これには同意が必要となり、拒否することもできます。

しかし、大抵の場合はなにかしらの理由があっての打診なので、別の方法で異動を指示されることもあります。

子会社へ異動することで、親会社とは異なる環境で働くことができるので、他社の経験を積むことができます。

また、なにかに特化した部署を子会社化しているケースは、親会社のままでは習得できなかったスキルや実績を得ることができるので、自分のスキルアップに繋がります。

他にも、親会社での経験を活かして、子会社内で様々な業務改革を行うこともできます。

もちろんひとつの会社で長く勤務できることが理想ですが、一般的な転職と異なる他社経験はポジティブに捉えることができます。