土木分野の大学院卒は就職活動で不利になるのか?

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大学の工学部で学んでいた人は、卒業後に土木系企業へ就職する選択肢があります。

 

大学によっては大手ゼネコンへの推薦枠を持っているなど、将来有望な職場を得る可能性もあります。

 

しかし、就職ではなく、さらに土木分野を深く研究するために大学院へ進む方もいます。

 

さて、土木分野の院卒者は就職活動でどのようなメリット・デメリットがあるのでしょうか?

 

この点について確認しておきましょう。

土木分野の院卒は就職に不利ではない

大学院で学ぶことのメリットは、その分野において専門的な研究・開発ができること、つまり大学卒の人よりもより実践的なテーマで研究を進められるというメリットがあります。

 

土木分野においては、日々新たな技術・システムが構築される、進歩の著しい分野です。

 

そんな土木業界の成長に貢献できる研究・開発を専門としてきた人材ならば、大手企業も優先的に採用したくなるものです。

 

2年間をかけて、毎日研究室で先端技術の開発に携わっているのですから、修得したスキルや知識は大学生よりも高いことがあります。

 

院卒者はまだ世に出ていないテーマを研究しているので、企業はその院卒者を入社させて、その研究をまるごと手に入れることができます。

 

グローバルに展開する企業間競争を生き残るためには、そのような将来性を一つでも確保しておきたいものです。

 

この点でも、土木系院卒者の就職が不利になることはありません。

 

また、大学院は専門の業種とのパイプを持っています。

 

土木分野の場合は大手ゼネコンとのコネがあって、教授推薦枠を持っていることも珍しくありません。

 

なお、大学院では世界中で発表された論文を学んでいることもあり、企業としては情報収集の面からも必要な人材と言えるかもしれません。

 

つまり、土木の専門分野を活かせる求人においては、院卒であることが不利にならないのです。

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ただし、院卒者の就職においては注意点もあります。

 

まず、25歳という年齢が企業に採用をためらわせる可能性があり、不利に働くかもしれません。

 

大卒であれば22〜23歳の採用ということで、初任給は20万円前後でスタートできるでしょう。

 

しかし、院卒者の場合は25歳とか28歳の採用となり、その年齢に応じた給料を出さなければなりません。

 

人件費の面で苦労をしている企業であれば、院卒者が欲しい人材だとしても、採用に躊躇してしまう可能性があるでしょう。

 

就活が成功しなければ、それ以上学校に残ることは難しくなります。

 

たとえ25歳の修士卒でも、いったん就活に入ってしまえば、就職失敗を理由に博士課程へ進むのは困難だからです。

 

博士卒ならばそのまま就職浪人を覚悟しなければなりません。

 

そして、博士卒ともなれば年齢的に就職が不利になるのは言うまでもありません。

 

ストレートに就職できる企業を確保しなければ、人生設計で不利になってしまいかねません。

土木系大学院卒者の就職のポイント

まず、自分が研究してきた分野を生かせる就職先に絞り込むことが大事です。

 

ですから、求人内容を精査し、就職後のポジションや仕事内容をキッチリと把握することがポイントでしょう。

 

次に、教授やOB・OGとコネクションを生かすことも忘れてはいけません。

 

配属先が所属している研究室と連携をとっていればベストですし、職場にOB・OGがいるかどうかでも就職率が違ってきます。

 

もちろん、就職後の仕事もコネがあった方がやりやすくなります。

 

反対に、研究室との関連がないとか、OB・OGがいない土木系企業へ就職する場合は、一から情報収集を行い、仕事内容や職場環境、雇用待遇を精査するべきです。

 

条件がかなっていて、培った土木の専門性が活かせる企業に就職できるなら、院卒という学歴の意味が出てくるでしょう。

 

なお、土木系の大手設計事務所やゼネコンでは早期に採用が決まることから、早めに就職活動を始めるよう、おすすめします。

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