工学部の学部卒と院卒、就職率や仕事内容に違いはあるか?
工学部卒の人はどのような企業に就職するのか?また、院卒の場合はどうなのか?
これから工学部へ進学するつもりの人やこれから就職活動を始めようとしている工学部の人には不安があるかもしれません。
なお、実際に就職したらどのような仕事をするのか?工学部の大卒と院卒とで仕事内容が違うのか?といった具体的な部分も知りたいことでしょう。
ここでは工学部の人の就職先や仕事内容について確認していきます。
工学部卒の就職事情について
工学部にはいろいろな専門分野があります。
どの分野を専攻するかで就職先も大きく違ってきますので、はじめの選択がとても大事になります。
工学卒の人が就職する分野は次の通りです。
機械工学系でしたら、機械開発・設計(自動車や製造機械、カメラやIT機器や電気機器など)、品質管理・生産管理(製造業などの工場で製作される商品やパーツの品質チェックや製造過程の管理・指導)、自動車・鉄道・航空機などの整備士(いわゆる移動手段となる機械やシステムなどのメカニック)、金型設計(ものづくり日本の根幹となる製造用金型の設計・製作担当)といった分野が考えられます。
電気工学系・電子工学系ならば、電子回路設計(集積回路や半導体などの設計とその技術者)、電気設備設計や電気工事施工管理といった分野になります。
情報系・通信工学系は、プログラマーやシステムエンジニア、ネットワークエンジニア、サーバーエンジニアなどの職種になるでしょう。
その他にも、特殊金属や塗料、医薬品、化粧品の原料などを研究する応用化学系もありますし、社会的なインフラ設備から一般の施設・ビルの建設や工事に携わる土木系・建築系もそうです。
スポンサーリンクこのように、工学部の就職先は多岐にわたりますので、まずは専攻分野を絞り込むことがポイントでしょう。
ところで、工学部卒の人がそのまま就職するとは限りません。
実は、工学部卒の人の多くが大学院へ進学していることをご存じでしたか。
つまり、6年かけて専門分野を学習・研究して、大学院修士課程を経て、院卒の学歴をもって就職するケースが多いのです。
この院卒での就職の割合は6割以上、多い年だと8割近くになるというのですから、学部卒(大卒)で就職を急ぐ必要はないかもしれません。
工学部卒は進学して院卒で就職すると有利
多くの工学部卒の方が大学院へ進学します。
学部卒で就職する場合、研究職に就ける確率が低くなってしまいます。
とくに、大手企業の研究・開発の職場はほとんどが院卒によって独占されてしまうのです。
要するに、学部卒の人は製造の現場で技術職を担当するとか、専門知識を生かして営業部へ配属される可能性が高いということです。
ですから、研究・開発を手掛けたいならば、大学院へ進んで専門知識・技術をより深く修得し、自分の研究テーマをもって就職活動するのが得策だとされています。
なお、技術職も院卒の人が採用されやすいことも承知しておきましょう。
就職希望の会社で技術職へ応募する際、そこに院卒の人が複数応募していると採用され難くなります。
さらに、大学院の研究室に入れば、具体的に企業とコラボして研究を進めていることが多く、院卒での就職はかなり有利になります。
教授が推薦枠を持っていることも珍しくありませんし、OB・OGのいる企業へは、彼らを通して就職を斡旋してもらえることもあります。
その場合は、自分が専門で研究しているテーマをそのまま持ち込んで仕事ができる可能性が高まりますし、OBがいれば職場になじみやすいこともメリットです。
このように、工学部の場合は学部卒と院卒では就職先の企業と職場出の仕事内容に大きな差が出てしまうことを知っておいてください。
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