中堅ゼネコンの仕事が激務って本当?

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中堅ゼネコンの仕事は激務だとよく言われていますが、実際に激務です。

 

現在、建設業は少ない仕事を取り合う競争過多の状態にあります。

 

中堅ゼネコンは仕事を請け負うために、低価格、短納期の条件を提示するしかありません。

 

そこで、納期に間に合わせるために長時間労働をしているわりには社員の給料が少ない、海外を含む出張や転勤が多い、現場での職人を率いていく苦労があり、人間関係が大変といった激務をこなさなければいけなくなります。

 

それに拍車をかけるのが、若手、中堅社員の人材不足です。

 

ゼネコン業界の問題として深刻化しています。

建設業界、ゼネコンの実状

日本国内は、どこを見ても一通りのインフラは整備され、あらゆるところに住宅もビルも立ち並んでいます。

 

建設業界は既に飽和状態にあり、少ない受注を取り合っているような現状なのです。

 

実際現在の仕事量は、バブル期に請け負っていた仕事の半分しかないと言われています。

 

この現状が建設業界を競争過多にしています。

 

どのゼネコン企業もいかに受注を受けるかに懸けています。

 

そうすると、受注先である顧客はどのゼネコン企業に発注しようかと選べる立場となります。

 

その結果、ゼネコンはできるだけいい条件を提示しようと価格を抑え、短い納期で建設を請け負うようになります。

 

ゼネコンの中でも大企業はまだ余裕がありますが、中堅、小規模企業は生き残るために必死です。

 

そのため、中堅ゼネコン社員は、少ない給料で長時間労働をすることになり、激務と言われるようになるのです。

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中堅ゼネコンが激務と言われる理由

中堅ゼネコンの仕事が激務と言われる理由には大きく3つあります。

 

まず、低価格、短納期の受注を受けるために、儲からない仕事を短期間で仕上げなければいけないことです。

 

経費として人件費は一番コストが掛かるものなので、必然的に人件費は抑えられ、少ない給料で働かされます。

 

サービス残業やサービス休日出勤もまかり通っている業界です。

 

それでも長時間働かなければ納期に間に合いません。

 

ここに激務になる根幹の理由があります。

 

次に、出張や転勤が非常に多いことです。

 

特に技術系や現場監督を務める社員は、現場で仕事を行いますが、この現場は短納期で仕上げていくために、数か月から数年単位で次々と移ります。

 

日本国内の需要が少ないため、海外に出張、転勤することも少なくありません。

 

一か所に定住することは無理ですし、フットワークの軽い生活が向いている性格でないと落ち着いて暮らせないかもしれません。

 

また、家族との時間は取りにくいです。

 

最後に、現場は職人ばかりで人間関係を築くのが大変だということです。

 

現場監督をしていると、自分よりも年上のその道のプロの職人を率いていかなければいけません。

 

職人は、長年の経験に基づいた自分の意見をしっかり持っていて、進行方針で衝突することも少なくありません。

 

短納期で仕上げなければいけないというプレッシャーもあります。

 

職人たちに信頼され、納期に向けて一丸となるために、サービス残業が増えより激務になります。

 

現場に寝泊まりすることも少なくありません。

中堅ゼネコンの問題点

どの業界にも言えることかもしれませんが、ゼネコンでは若手、中堅社員の人材不足が深刻です。

 

バブル期には、今の二倍以上の仕事を請け負っていたため、どんどんと採用人数を増やしていきました。

 

当時は、ゼネコン業界は就活生にとても人気で、仕事は激務でしたが、会社の接待費で豪華に飲み食いできるなどの華やかさもあり、憧れられていました。

 

しかし、バブル崩壊後に仕事量が激減し、採用人数も減りました。

 

そして、現在50代から60代の社員はたくさんいるのに、実際に現場で働く若手、中堅社員は人手不足で、激務により拍車がかかる構造になっているのです。

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