よく聞くけれど分からない「互選」「選出」「選任」の違いって何?
会社の役員を選ぶときや、PTAの理事を決めるときなど、「互選」や「選出」、「選任」という言葉を使いますよね。
何気なく案内文に書かれているため、今更周りの人に「この言葉の違いって何?」とは聞きづらいものです。
果たしてどのような違いがあるのでしょうか。
「選出」の意味と選任との違いとは?
選出とは「たくさんある中から選びだすこと」です。
選び出すだけで、物や人を選ぶ際には審議したり熟考したりせず、ただ単に選んでいるだけの状態を指しています。
特に優秀なものや人を選んでいるわけではありません。
また選ぶ対象は物や人などにとらわれません。
これが選任との違いです。
多くのモノに使える言葉です。
例文としては以下のものがあります。
・優秀賞作品を選出する
・役員の一人に選出された
このように人や物(作品など)に使えます。
「選任」の意味合いと選出との違いは
選任とは「多くの人から条件に合った人物を選び、役目をあたえること」です。
選出とは違い、選ぶ対象は「人」です。
「物」には使えません。
ですので、選出では「優秀賞作品を選出する」と使えましたが、選任では「優秀賞作品を選任する」となると違和感しかないため、使用できません。
スポンサーリンクまた「役目をつかせる」という意味合いも持ちます。
選任の文字には「任」が使用されているため、選出とは違い「役目をおった後の仕事をまかせる」という意味で使用されています。
「理事に選任された」などの場合は、選ばれただけではなく、その職務に邁進する必要があるというわけです。
例文としては以下のものがあります。
・監査役を選任する
・総理を選任する
「互選」の意味と選出や選任との違いは何?
互選とは、すでにある地位や所属についている者の中で、互いが互いを選んで、さらにある地位に選ぶことです。
選出や選任とは違い、すでにどこかの地位や所属についている人を対象とします。
例えばPTAの役員を選ぶ互選会です。
PTA会員という地位についている人が、さらに互選会の候補者としての地位を与えられます。
そして候補者メンバーが役員についても良いと思った人を互いに選びます。
ビジネスの例を出すと、株式会社では通常、代表取締役社長を決める際に取締役会を開きます。
数名の取締役が集まるわけですが、この取締役は候補者であると共に投票者でもあります。
互いが互いを選んでいるのです。
その他に会長の互選会、管理組合の理事長の互選会などと使われています。
互選の方法は、投票による多数決もありますが、各自の推薦や指名で決めることもあります。
選ぶ方法は決まっておらず、話し合いで決まることも多いです。
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