発送をもってという表現を漢字で表すとどう書く?
ときおり耳にする言葉に、「商品の発送をもってかえさせていただきます」というものがあります。
何となく、商品を送ってくれるのかな、という想像はできますが、「もって」とか「かえさせていただきます」という言葉が理解を難しくしています。
では、この文章にはどのような意味が含まれているのでしょうか。
また、「もって」や「かえさせていただきます」は漢字でどう書くのでしょうか。
文章全体の意味
「発送をもってかえさせていただきます」という文面ですが、簡単にいうと「賞品の発送をすることで当選の発表にかえさせてもらいますね」、というニュアンスの表現になります。
何か懸賞に応募したときや、アンケートに答えると賞品が当たるキャンペーンなどに参加すると、必ずこのような文面が載っていることでしょう。
そのような懸賞やキャンペーンには相当数の人が応募していることが考えられ、数百人、数千人、あるいはそれ以上の人数になる可能性もあります。
その応募した人全員に対して、わざわざ当選発表や当選の通知を個別に送るとしたら、大変な労力とコストがかかることでしょう。
そのような訳で、公の当選発表や個々の応募者への通知は省き、当選した人に賞品を送ることで当選を知らせるという方法が取られています。
スポンサーリンクとはいえ、当選者の側からすれば、事前の通知も何もなく、突然賞品が送られてくるのはうれしい驚きでしょうね。
逆に何の音沙汰もなければ、懸賞に外れてしまったというわけです。
「もって」の漢字は?
全体の意味が分かったところで、次に「もって」や「かえさせていただきます」の部分の漢字について把握しておきましょう。
「もって」は漢字で「以て」となります。
「持って」ではありません。
「以て」にはいくつかの異なる意味がありますが、「〜を以て」のように格助詞のような働きとして用いられるときには、手段や方法を表しています。
「電話を以て連絡する」「契約書を以て伝える」といったように用いられ、「〜によって、〜の方法を使って」という意味合いになります。
ちなみに、「以て」と「以って」どちらの送りがなが正しいのか迷うことがありますが、本来は「以て」が正しい表記となります。
ただ、現在では「以って」という書き方も一般的に受け入れられています。
「以て」という表現は、普段の会話やLINEメッセージなどで気軽に使える言葉ではありませんが、ときおりビジネスシーンなどフォーマルな形式で伝えたいときに用いられる言葉ですので、ぜひ正しい意味を覚えておくようにしましょう。
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