値段が高いの反対語はどんな言葉?

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日本語は文法が難しいといわれます。

 

日本語を学ぶ海外の人は、日本語は語彙が多いためその用法に戸惑ってしまうこともあるようです。

 

教科書通りに言葉を選んだのに、どうして間違っていると指摘されるのか納得できないという声も。

 

なかでも「なぜ値段が高いの反対は安いなのか」という疑問が晴れない人もみられます。

 

ここでは、値段が高いの反対の言葉について、詳しく掘り下げていきます。

高いの反対は低い

通常の対義語として「高い」の反対は「低い」と表します。

 

この場合の「高い」は、高さ(high)を表す言葉になります。

 

高さの程度を見ると大きい様子が「高い」と表記され、反対に高さの程度が小さい様子を「低い」と表記されます。

 

この「高い」と「低い」の対義語はセットで紹介されることが多く、「値段が高いの反対は値段が低い」ととらえる人も見られます。

 

これは日本語を勉強し始めた海外の人だけではなく、日本人にもよくある話だといわれています。

 

なぜ、「値段が低い」と言わないのか納得できずに、言葉の意味を調べる人も見られます。

 

もちろん、「値段が低い」と表現すると、日本語の文法としては誤りになります。

 

日常会話でも「値段が高いの反対言葉」として「値段が低い」とは用いません。

値段が高いの反対は安いになるのはなぜか

では、値段が高いの反対に当たる言葉は、「値段が安い」になります。

 

値段を推し量るために用いる「高い」は、単純に「お金が多い、少ない」という意味合いにはなりません。

 

「値段が高い」という場合は、その物の価値の大きさを指しています。

 

したがって、用法が変わり「値段が安い」と表現されるようになるのです。

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先述の「high、low」ではなく、お金の高い、安いは尺度に当たる言葉ではありません。

 

どちらかといえば、比較に値する言葉といえるでしょう。

 

「安(あん)」という言葉には、「値段が安い(Cheap)」という意味がありますが、「心配がない、安らかである」という意味合いも込められています。

 

金銭感覚でいうと、自分にとって値段が高いものを見ると、緊張したり、手が届かないとあきらめたりということがあります。

 

逆に値段が安いものを見ると、安心するほか、購買意欲がわくこともあるでしょう。

 

このように考えると、「値段が高いの反対は安い」という表現も納得できるのではないでしょうか。

 

もちろん金銭感覚は人それぞれなので、それを推し量る基準や尺度はありません。

 

こういった視点からも納得できることでしょう。

 

「値段が高いの反対は安い」の語源に「賤」という言葉も関係しているといわれています。

 

この言葉には「質や量のわりに低廉である」という意味が込められおり、当時は送り仮名をつけて「ヤスカラむ」と読ませていました。

 

このことから現代語において「安い」とあてはめられるようになったと考えるとよいでしょう。

言葉の意味が変わると対義語も大きく変わる言葉を紹介

「値段が高いの反対は安い」のように、「普通」という言葉も意味が変わると対義語も大きく変わります。

 

ありふれていることを意味する「普通(平凡)」の対義語は「奇抜(異色)」とあてはめることができます。

 

また、一般的なことを指す「普通」の対義語は「異常」です。

 

この場合、「異常」を「特別」と言い換えることもできるでしょう。

 

「ざらにある」といった意味合いの「普通」の対義語は、きわめて少ないレアだという意味でつかわれる「希少」が用いられます。

 

このように日本語は言葉の意味の違いから対義語が大きく変わることが多いので、注意して使うことが求められます。

 

「値段が高いの反対は低い」というように普段何気なく使っている言葉の中で用法を誤っているかもしれないため、気を付けながら言葉を使う必要があります。

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