パスポートの自署欄は筆記体で書いてもOK?
パスポートの自署欄の本人署名は、間違いなく本人のものであることを証明する重要なサインでもあります。
そんなサインを筆記体で書いていいのでしょうか。
また、書いていいならどんな点に注意するべきなのでしょうか。
自署欄は海外でのサインでもある
パスポートを申請する際には自署欄に自分の名前を記入する必要があります。
この自署がそのままパスポートに転写されて正規のパスポートとして使用できるようになるわけです。
そしてパスポートは単に渡航する際に必要となるだけでなく、渡航先で滞在する間にも不可欠なものです。
万一トラブルに巻き込まれたときには身分証明書として機能しますし、そうした不測の事態でなくてもショッピングでクレジットカードを使う時にはパスポートの自署を元にしたサインが求められます。
海外ではクレジットカードの使用時にパスポートの提示を求められることが多く、その際にパスポートに記入された自署と、クレジットカードのサインとの間に著しい差異があった場合には使用を断られてしまうこともあるのです。
自署はどんな方式で書く?
こうした身分証明書のサインとしての位置づけでパスポートの自署欄を考えてみると、3つのポイントが見えてきます。
まずパスポートを見る人にとって見やすいこと。
基本的に日本人のパスポートの自署欄では漢字・ひらがな・カタカナに加えてローマ字の使用が認められています。
自署で使用する文字に何を使うかは自分にとってなじみがあるかだけでなく、パスポートを確認する人が見やすいかどうかも大きな意味を持ってくるのです。
漢字を使っている中国へ旅行するならともかく、それ以外の地域ではローマ字で記入するのがもっとも自署として機能しやすいと言われています。
スポンサーリンク2つ目のポイントは自署で書かれた書体をサインとして使用することになるため、自分で再現しやすいかどうかも重視されます。
言い方を変えれば、パスポートの自署欄とその場で書いたサインが同じ人物によるものであることを相手に理解してもらえることが重要なのです。
この点は筆記体で書くことの是非と非常に密接にかかわってくるでしょう。
結論から言えば、ローマ字の筆記体で書いても問題ありません。
アルファベットを使っている他の国の人たちは、ほとんどが筆記体で自署欄に記入していますから、日本人が筆記体を使っても何の問題もないわけです。
ただ、日ごろ自分に名前をローマ字の筆記体で記入することに慣れている人ならよいですが、そうでない人の場合、後になって自署の筆記体をサインとして再現できないケースも出てきます。
パスポートの署名だからといってあまり格好つけたり、凝った筆記体で記入してしまうと後になってサインでの再現が面倒になってしまいかねないので注意したいところです。
3つ目としてサインが偽造されないような文字・書体で書く点も重要です。
この点では日本人の場合はひらがなが理想的と言われており、一方でローマ字の筆記体は偽造されやすい不安点を抱えています。
2つ目のポイントで挙げた「筆記体で書くときには再現しやすいようにわかりやすく書く」部分は、日ごろアルファベットの筆記体を使っている海外の人にとって「真似しやすい署名」になることを意味しています。
もちろん、偽造のトラブルに見舞われることは滅多にありませんから、そんなことを気にして筆記体を使わずにひらがなにするといった対策を意識する必要はありませんが、日本人のパスポートの使用におけるひとつの注意点として覚えておいて損はないでしょう。
間違いないのは、ローマ字の筆記体で自署欄に記入するときには自分にとって見る人にとって読みやすいものにすること、サインとして再現しやすいものにすることが大前提。
もし偽造の不安を感じている場合にはひらがなで署名することも考えるということになるでしょう。
海外旅行のためにパスポートを作ることを検討している人は自分なりのローマ字の筆記体での署名をあらかじめ考えておくとよいかもしれません。
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