なぜ伝票を切ると言うのか?

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「伝票を切る」という言葉がありますが、なぜ伝票を「書く」ではなく「切る」と言うのでしょうか?

 

ここでは、「伝票を切る」と言う理由を見ていきます。

手書きの伝票は切り離して使うから?

「伝票を切る」とよく言いますが、なぜ「切る」と言うのでしょうか?

 

この「切る」の類似の用法で「小切手を切る」と言うのがあります。

 

伝票も小切手も手書きのものは冊子になっていて、書いたら切り離して使うので、「伝票を切る」の語源はここから来ていると言う説です。

 

しかし、これはまったくの俗説で、それよりも「切る」と言う言葉自体の持つ意味から来ていると言う説により説得力がある言われています。

「切る」という言葉の意味

「切る」という言葉の意味はたくさんありますが、この中で「区切りをはっきりさせる」という意味で説明するとよりはっきりします。

 

なぜかと言えば、「期限を切る」、「締切る」とかの同様の用法で、取引きにおいて数量或いは金額がはっきりしなかったのですが、今月はここまでと言うように、はっきりさせる意味で「伝票を切る」わけです。

 

例を挙げれば、委託販売などで売り手が委託販売先のお店で売れた商品を限定して請求するような場合です。

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これは逆に販売店が理由あって、商品を返品する場合に使う「赤伝を切る」という場合にも適用されます。

 

世の中にはさまざまな業界がありますが、例えば、商社・問屋と小売り店の間、書籍の「出版取次」と書店の間ではこのような意味での「伝票を切る」と言う状況はよく見られます。

「伝票を切る」商取引

「伝票を切る」と言う世の中は、IT技術が活用されてない、デジタル化もされていない、古い商取引の業態を連想させます。

 

なぜかと言うと例えば、昔ながらの問屋と小売り店の間で、電話と手書きの伝票で商取引し、納品伝票は商品といっしょに送ったり、郵送したりするような商取引だからです。

 

今でも東京や大阪の下町に行くと、このような業態の問屋が多くあるのかもしれません。

 

また、魚や野菜やフルーツの生鮮卸売市場に行くと、セリのあとに落札した仲買人たちにその場で渡されるのは、手書きの伝票が多いことと思われます。

 

これら古い商取引の業態は人と人との直接のやりとりがあり、お互いの友好的な人間関係がビジネスを成立させているとも言えます。

まとめ

「伝票を切る」と言う言葉は、「切る」の意味から考えると、取引において取引の相手とコミニュケーションを取りながら行う「手動」の行為であると言えます。

 

このため、「切る」と言う言葉が使われます。

 

なぜかと言うとオンライン化した取引では人が介在せず、自動的に処理されてしまうからです。

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