会計業務で伝票を切るとはどういう意味か?

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会社の売り上げが立った時や売掛金が入った時、材料の仕入れや出張費・営業活動費などの出費が生じた時など、会社の資金が動く場合、会計では仕訳伝票を切る作業を行います。

 

社用でお金を負担した会社員が領収書を切ることがありますが、それと伝票を切ることを混同することもあるかもしれません。

 

しかし、両者は全く意味が違います。

 

では、この伝票を切るとはどういう意味なのでしょうか?

伝票を切ることの意味とは

会社の会計処理では、入金伝票や出金伝票といった仕分けに関する伝票の経理処理をします。

 

この際に手書きの伝票を作成して発行し、経理に反映させる行為を『伝票を切る』と言います。

 

現在では会計ソフトを使って領収書の直接入力して処理をするところが多いですが、このようにパソコン作業で作成する伝票では『伝票を切る』と言いません。

 

昔から経理が使ってきた分厚い伝票の冊子(100枚綴りなど)、手書きの出金伝票や入金伝票、振替伝票、買掛伝票、売掛伝票などの会計伝票は、各ページに切り取り用のミシン目が入っています。

 

この伝票を使って、いったんこの伝票に仕訳してから、1枚ずつ切り取って伝票綴りに纏める作業を『伝票を切る』と呼んでいるのです。

 

ちなみに、『伝票を起票する・起こす』とも言いますし、『伝票を発行する』としても意味上では問題はないでしょう。

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伝票を切るタイミング

伝票を切る作業は、会計が領収書などを受け取った時点か、それ以降になります。

 

この時、伝票には実際に資金が動いた日付(領収書の日付など)を記載しますが、後日にまとめて処理する場合、領収書を受け取った日付で掛伝票を切って、そこに取引日をかっこ書きすることもあります。

 

おおよそ伝票を切るタイミングは、仕訳帳へ資金の動きを記入するタイミングと考えるとわかりやすいでしょう。

 

なお、会社の会計によって作成作業が異なることもあります。

 

伝票を切るタイミングとして取引のたびに伝票を起こすケースもあります。

 

そして確認済みの伝票をまとめてファイリングする、という方法をとっている会社も少なくありません。

 

現在は会計ソフトで経理を行っているところがほとんどですが、実務的には会計ソフトへの入力のタイミングで伝票が切られて、担当者が認め印を押すという流れが多く見られます。

 

このように、経理上で伝票を切る作業は仕分け作業の一環として行われています。

 

これから簿記会計の職場に就こうと考えている方は、ちょっと覚えておくといいでしょう。

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