離職日と最終出勤日の違いはどうして起こるのか
■離職日と最終出勤日について
離職日と最終出勤日、この2つは違いが分かりにくいため、退職後の手続きなどで困る人も珍しくはありません。
まず、離職日は離職証明書にも記載がある重要な日ですが、こちらは在籍していた会社から離れた日のことを指しています。
そして、最終出勤日は、文字通り会社で最後に出勤した日のことであり、それぞれの意味を比較すると同じもののように思えるかもしれません。
しかし、実際にはこの2つは別物であり、それぞれの日付が全く違うなんてケースもよく見られます。
しっかりと離職日まで働き続けるケースはそう多くはなく、その理由は有給休暇の消化です。
最後の出社を終えてから、離職日まで有給休暇を消化する形で会社を離れるのが一般的です。
有給休暇は労働者に与えられた権利であるため、極端に忙しい時期であるといった例外を除いて労働者の有給休暇の消化は認めなければいけません。
このように、会社側とすれば有給休暇の消化を認めるしかないため、最終出勤日のあとに有給休暇を消化する期間を設けて、月末が離職日というパターンがよく用いられます。
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先に書いたように、極端に忙しい時期に限っては有給休暇が認められないこともあり、その場合は時期をずらすよう会社が労働者にお願いするのが普通です。
離職時と極端に忙しい時期が重なっている場合、同じように有給休暇を認めない対応をする会社もあるものの、これは法律的に問題があります。
なぜなら、有給休暇を消化しないまま退職すれば有給休暇の権利が消えるからであり、時期をずらすという対応が使えません。
そのため、たとえ本当に極めて忙しい時期であったとしても、退職希望者の有給休暇を認めないなんてことは許されないのです。
もし、退職に伴う有給休暇を拒否されたのであれば会社の担当部署に相談し、それでも駄目なら弁護士に相談するのも手です。
退職後の手続きで実際に重要なのは離職日の方であり、最終出勤日に関しては退職前の有給休暇の処理に大きく関係しています。
まとめて有給休暇を消化するというのは労働者側の権利ではあるものの、それでも一方的に有給休暇を取得することを主張すると、会社側との折り合いが悪いままの退職につながる恐れもあり、このあたりは難しいところです。
理想なのは、退職の意思を早めの段階で伝えておき、有給休暇をどうするかを事前に話し合っておくことです。
また、有給休暇中も会社に籍は残っているため、転職先が決まっている場合は入社が遅れることも押さえておかなければいけません。
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