得意先から担当者を変えて欲しいと言われたら？

得意先から担当者を変えてほしいと言われるのはそれほど珍しいことではないでしょう。

納期に間に合わなかったり重要な会議に遅刻したりと、人間なら誰しもがその可能性があります。

できれば変えたくないといった場合はどんな対処方法があるのでしょうか。

得意先がカンカンに怒ってしまうようなミスがあった場合でも、ほとんどは本人が一番事の重大さを自覚しているものです。

そのため、大事な得意先から言われたからといって簡単に担当を変えるのは早計ということもできます。

また、ミスに対してただ厳しく叱責するだけというのも考え物です。

ミスが発生した時というのは、叱って終わらせるのではく、本人が気づく力を養える時でもあります。

このような時には、最初に得意先からのクレームを伝えてしまうのではなく、本人が気づいたことを挙げてもらうようにしましょう。

その中から問題点を洗い出し、トラブルに発展してしまった原因を探るようにするのです。

先回りして分析し、追い込むような言葉をかけてしまうのはいけません。

大切なのは自分の頭で考え、自分で行動できるようになることなのです。

強く叱責したとしても人は成長しないものです。

それどころか、すっかり委縮してしまって以後は叱責されないようにと何かあっても報告しなくなってしまいます。

もちろん、会社を辞めてしまう人も少なくないでしょう。

強く叱責するのは人の成長を阻んでいることになるのです。

会社は成果を上げる場所であり、人を鍛えることが目的ではありません。

得意先から担当者を変えてほしいと言われても、すぐに変えるのは賢明ではないでしょう。

前述したように丁寧に担当から話しを聞き出して問題点を挙げるのが先決です。

そして、解決に道筋が付いた段階で一緒に謝罪に行くことで解決できる場合は多いものです。

本人が一緒とはいえ、別の人がいると先方の態度は意外と軟化していることがほとんどですし、実際に会ってみることでより良い解決策が見えてくるということもあるでしょう。

その結果、担当を変えざるを得ないという結論に至ることも考えられますが、まずは続投の道を模索してみることです。

そして、担当者には、今後は何かあればその場で連絡して良い、と伝えておきましょう。

常にサポートしてくれているという状況があれば、余裕を持った対応ができるものです。